今から半世紀前、大阪にて、「人類の進歩と調和」をテーマとする日本万国博覧会(EXPO‘70)が開催されました。テーマ展示プロデューサーに起用された岡本太郎は、EXPO’70のシンボルとして「太陽の塔」を会場の中心に据えました。今なお多くの人々に親しまれている太陽の塔ですが、当時はその異様な姿形でそびえ立つ外観で賛否を巻き起こしました。また、内側の構成も「人類の進歩と調和」に懐疑的だった岡本の思想が強く打ち出されたものでした。
太陽の塔の地下空間は、「過去―根源の世界」を表現するためにいくつかのゾーンに分かれていました。そのうちの1つ、「いのり」の空間では、EXPO‘70のために世界各国から収集された仮面や神像などの民族学資料が展示されました。近代以前の世界各地の風俗・文化に通底する、原初的で生々しい人間の営みを思い起こさせるこのインスタレーションは、パリ大学でマルセル・モースのもと民族学を学び、帰国後もフィールドワークによって民族学の知見を深め続けた岡本ならではのアイディアでした。
本展では、太陽の塔の外部造形が形作られていった過程をたどると共に、内側の「いのり」の空間について世界各国のマスクを中心としてご紹介します。そうすることで、太陽の塔、ひいてはアジアで初めての国際博覧会における岡本の挑戦と、そこに彼が込めた思いに焦点を当てます。また、岡本の著書や国内外のフィールドワークの記録を起点として、彼の作品世界を改めて捉え直す機会とします。
太陽の塔の地下空間は、「過去―根源の世界」を表現するためにいくつかのゾーンに分かれていました。そのうちの1つ、「いのり」の空間では、EXPO‘70のために世界各国から収集された仮面や神像などの民族学資料が展示されました。近代以前の世界各地の風俗・文化に通底する、原初的で生々しい人間の営みを思い起こさせるこのインスタレーションは、パリ大学でマルセル・モースのもと民族学を学び、帰国後もフィールドワークによって民族学の知見を深め続けた岡本ならではのアイディアでした。
本展では、太陽の塔の外部造形が形作られていった過程をたどると共に、内側の「いのり」の空間について世界各国のマスクを中心としてご紹介します。そうすることで、太陽の塔、ひいてはアジアで初めての国際博覧会における岡本の挑戦と、そこに彼が込めた思いに焦点を当てます。また、岡本の著書や国内外のフィールドワークの記録を起点として、彼の作品世界を改めて捉え直す機会とします。
作家・出演者 | 岡本太郎 |
会場 | 川崎市岡本太郎美術館 (Taro Okamoto Museum of Art, Kawasaki, 가와사키시 오카모토타로 미술관, 川崎市冈本太郎美术馆) |
住所 | 214-0032 神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5 生田緑地内 |
アクセス | 向ヶ丘遊園駅(小田急線)南口 徒歩17分 登戸駅(JR南武線) 徒歩30分 |
会期 | 2025/04/26(土) - 07/06(日) |
時間 | 9:30-17:00 ※入館は16:30まで |
休み | 月曜日、ほか臨時休館あり ※ただし、4月28日(月)、5月5日(月)は開館 |
観覧料 | 一般 900円 高・大学生・65歳以上 700円 中学生以下 無料 |
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