2020年に台湾へ移住してからこれまで、街とそこに生きる人を主題に台湾全土をまわって写真を撮影してきました。
環島回憶錄というタイトルは、台湾を周回してめぐる旅の道「環島・ファンダオ」に由来しています。
この数年間でほんとうにたくさんの人々に写真を撮らせてもらいましたが、すべての写真を見返しているとけっこう覚えているもので、どこで撮ったとか、どんな話しをしたよねとか、まるで心の中に写真で台湾の地図ができているみたいに、記憶が循環していて、その場所にいると稀に私自身の小さな頃の出来事が呼び覚まされたり、または知らない誰かの記憶へと偶然でランダムに共振するような錯覚を覚えたり。その地図の上を生きている人々の声や感情が横断するメロディみたいに呼び合って、誰も意図しなかった物語をつむいでいるような気がします。
台湾に来てしばらく経ったころに、この作品をどこまで撮り続けるのかひとつの区切りとして5年という時間を決めることにしました。最初に新鮮だった色んなことがめずらしくなくなったり、なにも感じなくなって平凡に変わることに意味があるような気がして。そうしてその場所に生きることでしか受け継ぐことができない表情というものがある気がして。旅が旅じゃなくなるときの環島が見たいって気持ちがあって。でもそれは5年で足りるのかまだわからないし、まだ環島の意義とかを探しちゃったりもしている。だから「そこに生きる」ということは、最果ての足元で、並み大抵のことじゃない。
水島貴大
環島回憶錄というタイトルは、台湾を周回してめぐる旅の道「環島・ファンダオ」に由来しています。
この数年間でほんとうにたくさんの人々に写真を撮らせてもらいましたが、すべての写真を見返しているとけっこう覚えているもので、どこで撮ったとか、どんな話しをしたよねとか、まるで心の中に写真で台湾の地図ができているみたいに、記憶が循環していて、その場所にいると稀に私自身の小さな頃の出来事が呼び覚まされたり、または知らない誰かの記憶へと偶然でランダムに共振するような錯覚を覚えたり。その地図の上を生きている人々の声や感情が横断するメロディみたいに呼び合って、誰も意図しなかった物語をつむいでいるような気がします。
台湾に来てしばらく経ったころに、この作品をどこまで撮り続けるのかひとつの区切りとして5年という時間を決めることにしました。最初に新鮮だった色んなことがめずらしくなくなったり、なにも感じなくなって平凡に変わることに意味があるような気がして。そうしてその場所に生きることでしか受け継ぐことができない表情というものがある気がして。旅が旅じゃなくなるときの環島が見たいって気持ちがあって。でもそれは5年で足りるのかまだわからないし、まだ環島の意義とかを探しちゃったりもしている。だから「そこに生きる」ということは、最果ての足元で、並み大抵のことじゃない。
水島貴大
作家・出演者 | 水島貴大 |
会場 | TOTEM POLE PHOTO GALLERY (トーテムポールフォトギャラリー) |
住所 | 160-0004 東京都新宿区四谷4-22 第二富士川ビル 1F |
アクセス | 新宿御苑前駅(東京メトロ丸ノ内線)2出口 徒歩7分 曙橋駅(都営新宿線)A1出口 徒歩7分 新宿駅(JR)中央東口 徒歩19分 |
会期 | 2023/10/03(火) - 15(日) |
時間 | 12:00–19:00 |
休み | 月曜日 |
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