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超不定期滞在制作project《Nami Itaに、いた?いる!》Vol.04 金井聰和『鳥小屋マサラーー骨を探して』

オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』

2022/08/05(金) - 09/11(日)

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超不定期滞在制作project《Nami Itaに、いた?いる!》Vol.04
金井聰和『鳥小屋マサラーー骨を探して』
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■ 会期:2022年8月5日(金)→9月11日(日)
※金土日月オープン。火水木休み。
■ 時間:12時30分→20時
■ 会場:オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』
東京都町田市三輪町2036(アトリエ・トリゴヤ裏手)
徒歩=小田急線鶴川駅より徒歩約15分。
バス=鶴川駅前3番乗り場より「奈良北団地」or「三菱ケミカル前」行き。それぞれ『三輪入口』下車。バスを降り、目の前の坂を下りたすぐ右手の広場に建つ赤い掘っ立て小屋の奥。トタン屋根の上に被さる古木が目印。地図はQRコードをご参照下さい。
■ 入場:ドネーション500円(両企画共通
(企画で使用したオリジナル・スパイスとポストカード、吉川+ナミイタのオリジナル木版画付)
* 新型コロナウイルス感染症対策のため、ご入場時のマスク着用、手指消毒他のご協力をお願い致します。
ギャラリー部分は土足禁止になりますので、マイスリッパがお勧めです(消毒済み共用品はあります)
* 会期中、作家が在廊している日は、ご来場の方々に野外公開制作の「協働」をお願する場合があります。
■ 企画:東間嶺(TEL:090-1823-7330)
■ 協力:アトリエ・トリゴヤ、作庭工房
■ MAIL: [email protected] URL: https://tinshacknamiita.org/
■ SNS: Twitter&FB→@Namiita2036

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開催概要

■ オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ-Nami Ita』は、2022年の第三、四弾企画として、8月5日(金)~9月11日(日)のあいだ、超不定期滞在制作project《Nami Itaに、いた?いる!》Vol.04 金井聰和『鳥小屋マサラ--骨を探して--』および吉川陽一郎、回顧・断捨離・棚卸イヴェント『現在地---ワタシ ノ イバショ』(いずれも企画:東間嶺)を同時開催致します。
以下、金井展の作家コメントを含む企画の企画概要とインフォメーション情報を記載します(※吉川展は別でイベントを立てています)。ご参照の上、是非見物見学にご来場頂ければ幸いです。

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【食べると作るの後ろに】
昨年夏に初めてトリゴヤを訪れた時、元養鶏場の年期の入った外観に衝撃を受けた。同時に30年近く前にインドの街角でよく見かけた肉屋の看板絵を思い出していた。その看板の上部には「PROTEIN」(タンパク質)とあり、その下にヘタウマ風の丸鶏のイラストが配置されているのだが、あろうことかその丸鶏の頭部を切り落とされた首の断面からは鮮血がどぴゅっという感じで描かれているのだ。この「首チョンパ、どぴゅっ」絵、見かけるたびにギョッとしつつ変な笑いがこみ上げてくる。彼我の感覚の違いや歴史的文化的な背景について考えさせられる体験であった。今回の展示は、このインドの鶏肉屋の看板と元養鶏場の共同アトリエ 「トリゴヤ」を橋渡しするような構造になっている。二つの共通項は「食の生産現場と表現のつながり」ということだ。これを柱に様々な要素を取り入れ配合して、この場所ならではのマサラ(作品)をつくろうという試みです。(金井聰和)

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超不定期訪問/滞在制作project《Nami Itaに、いた?いる!》では、これまで実施したvol01~03の痕跡がトリゴヤ/ナミイタの小屋内外に今も残されています。トタンや廂に植えこまれた養生材(山本麻世)、雑木林に立てかかるグルーで覆われた自転車(藤巻瞬)、棕櫚の枝から揺れる巨大なガーゼ(前田梨那)などです。今回のVol.04から、そこに金井聰和による「骨」と陶の「卵」「丸鶏」が加わります。多摩美術大学で陶芸を修めたのち、90年代の足かけ6年にわたるインド滞在から近年の都築アートプロジェクト、森ラボラトリーの参加まで、屋内外を問わず陶による立体作品を基軸にさまざまな素材を組み合わせた空間インスタレーションを展開してきた金井は、昨年、作家として森ラボラトリーで協働する山本や吉川の作品を見学にトリゴヤ/ナミイタを訪れ、年月を経たその佇まいに新鮮な衝撃を受け、自らの作品を展開する可能性を見出したといいます。
【場所や素材、ヒトの営みの背後にあるものを再構成し「庭」のようなものをつくりたいと思っている。】
プロフィールにも記載される作家の制作原理は上記のようなものですが、「場所=トリゴヤ/ナミイタ」の背後にある養鶏場の歴史はアトリエメンバーによる「制作=表現の営み」による上書きで既に忘却の彼方となり、建物の形状をのぞけば痕跡は微塵も残っていません。記号と化した鳥小屋。
そこに金井はいかなる再構築を試みようとするのか?首チョンパされた陶の「丸鶏」と惑星の模型にもみえる「卵」は地面に串刺され、煮沸し、漂白とコーティング処理された「骨」は廂と林に揺れている。そのどこか間が抜けたシュールな光景は、この圧倒的な酷暑が見せるマボロシのようでもあります。トリゴヤ/ナミイタに現れる幻影の「庭」。是非、現地でご確認下さい。(文責=代表:東間嶺)

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*訪問/滞在作家:金井聰和 |Toshikazu Kanai
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1966年川崎市生まれ。多摩美術大学絵画科陶コース卒業。
1993年から98年まで、南インド(チェンナイ)で制作。陶を中心に様々な素材を組み合わせた空間表現を模索している。
場所や素材、ヒトの営みの背後にあるものを再構成し「庭」のようなものをつくりたいと思っている。
主な個展、グループ展
2000:個展「葬法」藍画廊 /東京、INAXガレリアセラミカ/東京
2003:個展「つぶての庭」トーキョーワンダーサイト/東京
2003 : JRタワーアート計画/札幌駅 作品設置
2006〜2015 横浜市北部 大塚歳勝土遺跡公園での展覧会企画運営に携わる
2012、2013、2020、2021:横浜の森 美術展「森ラボラトリー」参加
2013、2015:個展「裸の家」藍画廊/東京、
2017;個展「はだかの いえの ほねの にわ」藍画廊/東京
2018 : 個展「食卓」藍画廊/東京
2018:米からアート〜二つの米から考える〜 赤い家/横浜 企画 参加
2019:個展「つぶ と つぶて」iGalleryDC/山梨県笛吹市
2021:個展「つぶての庭」藍画廊/東京

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*超不定期滞在制作project《Nami Itaに、いた?いる!》*
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作家がナミイタ Nami Itaを不定期・長短期で来訪/滞在し、小屋の内外に作品をインストール/展示/パフォーマンスする連続企画。レジデンス未満のゆるい感覚で、場と作品、作品と作者、作者と場の新たな関係性を探ってゆく試みです。これまでにVol.01 山本麻世『イエティのまつ毛』(2021 年11 月1 ~ 12 月2 日)、vol.02 藤巻瞬『不完全な修復』(2022年1月14日~2月14日)、vol.03 前田梨那『去来するイメージ/往還する痕跡』(2022年4月29日~5月30日)を実施。を実施。

出典

作家・出演者金井聰和
会場オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』おるたなてぃぶ ほったてごや なみいた
住所
195-0054
東京都町田市三輪町2036
アクセス鶴川駅(小田急小田原線)南口 徒歩15分
鶴川駅より路線バスあり。3番乗り場より「奈良北団地」または「三菱ケミカル前」行きに乗車し、「三輪入口」下車。
会期2022/08/05(金) - 09/11(日)
時間12:30-20:00
休み火・水・木
観覧料ドネーション500円(両企画共通)
*企画で使用したオリジナル・スパイスとポストカード、吉川+ナミイタのオリジナル木版画付)
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