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エキソニモ『RandoMe』

WAITINGROOM

2026/06/06(土) - 07/05(日)

このイベントはは休みです。
※詳細・最新情報はイベントの公式サイトをご確認ください。
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Left: Hatch/et, 2026, Mixed media , w250 × h700 × d40 mm
Right: ENTROPY, 2026, Mixed media, w230 × h300 × d40 mmLeft: Hatch/et, 2026, Mixed media , w250 × h700 × d40 mm
Right: ENTROPY, 2026, Mixed media, w230 × h300 × d40 mm
WAITINGROOM(東京)では、2026年6月6日(土)から7月5日(日)まで、当ギャラリーでは約3年ぶりとなるエキソニモの個展『RandoMe』を開催いたします。タイトル『RandoMe』は、「Random」「Me」、そしてスラングで「知らない人」を意味する「Rando」を組み合わせた造語です。この言葉が示すように、本展では「ランダム性」をテーマに、新作インスタレーションを含む作品群を展示します。それぞれの作品は、その表現方法や巻き込む対象を変えながら、複数のランダム性を可視化します。そのようにしてかたちを与えられたランダム性は同時に、個人の代替不可能性を浮かび上がらせていきます。「ランダムであること」「自分であること」「知らない人であること」。これらの不確実性が複雑に絡み合いながら展開する展示空間を、ぜひこの機会にご高覧ください。


作家・エキソニモ(exonemo)について
千房けん輔と赤岩やえにより1996年に結成されたアーティスト・デュオ。インターネット黎明期から活動を展開し、現在はニューヨーク拠点。デジタルとアナログ、物理空間と情報空間という二つの領域を横断し、ネットワーク社会がもたらす変容を、鋭い批評性とユーモアを交えて表現し続けています。2006年、世界的なメディアアート・フェスティバルであるアルス・エレクトロニカのネット・ヴィジョン部門でゴールデン・ニカ賞(大賞)を受賞。ホイットニー美術館でのオンラインプロジェクト(2019年)をはじめとする主要美術館での発表に加え、インターネットカルチャーを物理的な体験へと翻訳し、世界30都市以上に波及した実験的なイベント「インターネットヤミ市」の主催など、既存のアートの枠組みを拡張する活動でも知られています。近年の展覧会として、2026年『恵比寿映像祭2026:あなたの音に | 日花聲音 | Polyphonic Voices Bathed in Sunlight』(東京都写真美術館、東京)、2023年個展『On Memory』(WAITINGROOM、東京)、2022年グループ展『GEMINI Laboratory Exhibition』(ANB Tokyo、東京)、個展『Metaverse Petshop』(NowHere、ニューヨーク、アメリカ)、グループ展『楳図かずお大美術展』(東京シティビュー、東京/あべのハルカス美術館、大阪)、2021年個展『CONNECT THE RANDOM DOTS』(WAITINGROOM、東京)、2019年『あいちトリエンナーレ2019:情の時代』(愛知県美術館、愛知)などが挙げられます。2020年に開催された個展『エキソニモ UN-DEAD-LINK アン・デッド・リンク [インターネットアートへの再接続]』(東京都写真美術館、東京)にて令和2年度(第71回)芸術選奨 美術部門 文部科学大臣新人賞を受賞。2021年には大林財団の助成制度「都市のヴィジョン–Obayashi Foundation Research Program」第3回のアーティストに選出され、2023年春にその活動をまとめた記録冊子『Infected Cities』が刊行されました。


アーティスト・ステートメント
量子物理学を認められなかったアインシュタインは「神はサイコロを振らない」と言ったが、近年のテクノロジーでは、サイコロを振る機会が増えているようだ。暗号通貨は乱数から生成される鍵を使い、AIも応答を作るときに乱数を呼び出している。あんなに再現性を気にかけて、同じ入力から同じ結果が出力されることを重視し、コンピューターを信頼していた社会が、いつの間にか再現性のないランダムな結果を受け入れ始めているようだ。これは寛容なのか堕落なのか。

数学者のグレゴリー・チャイティンは、ランダムな数列を「これ以上圧縮できない情報」として定義した。それはつまり、完全な乱数は、他の何にも還元できない、唯一の個性を持つ存在とも言える。これを拡大していくと、我々のアイデンティティの問題にも接続できそうだ。そういう意味でも「ランダム」は面白い。我々自体が、まるでランダムな場所で、ランダムな時代に、ランダムな特徴を持って生まれてきたことを思い起こさせられる。

この展覧会では、エキソニモの近年のランダムに関する作品(新作含む)を集めてみた。それぞれの作品はランダムに関するアプローチが微妙に異なっている。

「Hatch/et」は、桁数の異なるランダムなパスコードをランダムにアタックし続け、解読できた瞬間に斧で自身を破壊する装置だ。代替可能な存在として量産されたコンピューターが、唯一無二のコードと出会った瞬間に代替不可能な存在に昇格する。しかしその昇格の代償として、自らを断ち切る。個性の獲得と消滅が、同じ一点で重なる作品とも言える。

「Connected the Random Dots」は、過去作「Connect the Random Dots」を拡張したものだ。人種の異なる8歳の子供たちを集め、身体と同じくらいのサイズのキャンバスで線を繋いでもらった。ドットのパターンは各自の誕生日をランダムシードとして生成されているので、同じ子供にとっては毎回同じ配置になる。だが、まだ身体と精神のコントロールが未熟な子供達によって繋がれた線は、毎回揺らぎ、個性を帯びてくる。決定論的に与えられた乱数の配置に、未成熟な身体が別の個性で応答する作品だ。

「Rolled-and-Move」は、壁の映像と床のドローイングによって構成されるインスタレーション。過去に記録された、サイコロを振り続ける映像を元に、観客が自分の身体を使って双六を遊ぶことができる。記録映像ゆえにサイコロの目は毎回同じ順番で出続けるが、観客がやって来るタイミングはランダムなので、遊びの結果は毎回変わってくる。すでに固定された乱数列と、来場という別の偶然が交差する場所で、それぞれの経験が立ち上がる。

ランダムというのは、結果を保証しない制度であり、それを扱うということは、その結果を受け入れるという態度だ。この展覧会では、さまざまな角度からランダムの持つ可能性を照らしてみた。乱数との出会いは、我々が自分自身の代替不可能性を確かめる、稀な機会なのかもしれない。真の乱数と出会った時、そこにシンパシーが生まれるのだろうか、それとも互いに圧縮不可能なまま、ただすれ違うのか。今回の展示を通じて、感じてみてほしい。

エキソニモ(2026年5月)


デジタルとフィジカルをつなぐランダム性
これまでインターネット世界と現実世界を柔軟に横断してきたエキソニモは、本展において「ランダム性」をさまざまな方向から可視化することを試みます。「Random」という言葉の語源を遡ると、フランク語やゲルマン語系の「(速く)走る」という意味に行き着きます。それはインターネット世界における超高速の乱数生成を想起させると同時に、偶然の衝突や必然的な出会い、そしてすれ違いの可能性をも内包するようです。
新作インスタレーション「Rolled-and-Move」では、会場空間がボードゲームへと転換します。サイコロの目が出る順番はあらかじめ決定されている一方で、展示会場に足を踏み入れるという行為によって、インスタレーションはランダム性を孕み始めます。さらに「Hatch/et」では、ランダムなパスコードの解読は個性の獲得と破壊へと転化し、「Connected the Random Dots」では、身体によって誕生日という生来的に割り当てられた乱数に個性が与えられます。
これら3作品に加え、デジタルとフィジカル、身体的操作、そしてそれを「見る」という異なるレイヤーのあいだにズレやノイズを立ち上げる「ENTROPY」や、サイコロを投げるというランダムな行為を通じて、その無作為性と平等性を接続する「Racial Dice」、特定の単語が現れるまでランダムにアルファベットを生成し、それをスクリーン上に表示し続ける「Find My SHIT」など、ランダム性を現実世界の経験に接続する複数の仕掛けが展示空間に配置されます。
自らが制御しきれない結果に身を委ねるとき、私たちは何と出会い、そしてすれ違うのでしょうか。複数の視点、マテリアル、手法を通じて可視化されたランダム性は、特定の結果や正確な再現が保証されない経験へと私たちを開きながら、同時に個人の代替不可能性を立ち上げていきます。

出典

作家・出演者エキソニモ
会場WAITINGROOMうぇいてぃんぐ るーむ
住所
112-0005
東京都文京区水道2-14-2 長島ビル 1F住所をコピーするコピーしました
アクセス江戸川橋駅(東京メトロ有楽町線)4番出口 徒歩3分
神楽坂駅(東京メトロ東西線)1番出口 徒歩10分
会期2026/06/06(土) - 07/05(日)
時間12:00-19:00
※日曜日は17:00まで開廊
休み月曜日、火曜日
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