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ウルス・フィッシャー「間違い探し – Spot the Difference」 Urs Fischer: Machigai Sagashi – Spot the Difference

Fergus McCaffrey Tokyo

2026/04/11(土) - 07/04(土)

このイベントはは休みです。
※詳細・最新情報はイベントの公式サイトをご確認ください。
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Mirror, 2026
Two Urs figures: Paraffin wax,
microcrystalline wax, pigment, leaf
palladium, stainless steel, and wicks
Each: 86 7/8 x 35 x 24 3/8 inches
(220.6 x 88.8 x 61.9 cm)
Edition 1 of 2, with 1 AP
FIS-0002Mirror, 2026
Two Urs figures: Paraffin wax,
microcrystalline wax, pigment, leaf
palladium, stainless steel, and wicks
Each: 86 7/8 x 35 x 24 3/8 inches
(220.6 x 88.8 x 61.9 cm)
Edition 1 of 2, with 1 AP
FIS-0002
ウルス・フィッシャーは、ユーモアやあり得なさを想起させる要素を⽤いながらそれらを無邪気さという装いの中に包み込みながら、絵画や彫刻をめぐる本質的かつ哲学的な問いを喚起します。ファーガス・マカフリー東京における初個展のタイトルは、「間違い探し(Spot the Difference)」の遊びに由来しています。本展では、時代を超える実存的なテーマが蝋によってかたちづくられ、やがて溶解していく⼀⽅で、遊び⼼に満ちた発想はブロンズに鋳造され、恒久的なものとして提⽰されます。

挑発的でありながらも陽気な精神は、この30年にわたり、ハイカルチャーとキッチュ、永続性と⼀時性、精神と⾝体、真実と欺瞞といった⼆項対⽴を探求するフィッシャーの制作を推し進めてきました。その実践は常に既存の期待を裏切り、現代美術の分類を超越し、専⾨家から⼀般の観者に⾄るまで、幅広く熱⼼な⽀持を集めています。

「間違い探し」展の構想は、ギャラリーの建築的構造を中⼼に組み⽴てられています。隅々まで仕上げられたメインギャラリーが、未完成の地下空間の直上に位置するという構成が、作家に意識と無意識の⼼理へと分け⼊る契機を与えました。

1階スペース:
作家⾃⾝をかたどった、本⼈よりも⼤きな同⼀の彫刻が⼀対となって、それぞれ同⼀の⼆つの空間に設置されます。彼らはまるで思いつき開けられたような⽳を介して、視線を交わしています。《Mirror》と名付けられたこれらの彫刻は、フィッシャーの代表的な「キャンドル・ポートレート」の⼀例であり、展覧会初⽇に点⽕されます。その後、それぞれが独⽴して溶解し、垂れ下がり、崩れ落ちながら、蝋滴りが3か⽉の会期のあいだ床⾯に徐々に蓄積していきます。会期終了時には、これらキャンドルの残余は清掃によって取り除かれ、死と再⽣の反復的な循環の⼀環として、あらためて完全な姿で鋳造されます。

《Mirror》というタイトルは⼀義的な⾃⼰反省を想起させますが、フィッシャーによる変容しゆくセルフ・ポートレイトと、即興的に穿たれた壁の開⼝部は、多様な解釈の可能性を⽰唆します。この開⼝部は、密やかな対話のための抜け道、それとも逃⾛の⼿段なのでしょうか。それぞれの彫刻の背後にはくり抜かれた壁の断⽚が置かれています。それらは再びはめ戻され、そこで起こった秘密の出来事の痕跡は消されることになるのでしょうか。この⽳は⼀体いかにして⽣じたのか。そこではどのような対話が交わされているのか。問いは尽きることがありません。

地下スペース:
上階における「⽳」と「修復」のモチーフを引き継ぎ、フィッシャーはサブ・ベースメント全体の床および壁⾯で、ロールシャッハ的な没⼊的インスタレーションを展開しています。コンクリートに残った⽳や補修の跡と、それらの転写との境界線を、壁紙を使⽤して曖昧にするのです。この空間は、混乱を誘う⼆重化された⾃⼰反射的な「鏡の間」へと変容し、鑑賞者に対して、壁⾯・床・天井に配置された彩⾊ブロンズ彫刻と遊戯的なドローイングのあいだで「間違い探し」を⾏うことを促します。

これらの彫刻は、とても⼩さなものから中型のものまで多様なサイズで展開され、《A2tude》《A Man & A Rose》《Carnivores》《Drama》といった謎めいたタイトルが付されています。それらは物理的な謎を提⽰する存在であると同時に、作家の無意識の⼀端を⽰唆し、フィッシャーの思考がいかにして創造的な混沌に秩序をもたらしているのかを垣間⾒せるものでもあります。

セルフ・ポートレイトの実践は「間違い探し(Spot the Difference)」展の中⼼に位置しており、フィッシャーは⾃⾝の顔や⾝体へと繰り返し⽴ち返ることで、アルブレヒト・デューラー、フィンセント・ファン・ゴッホ、アリギエロ・ボエッティといった多様な作家に⾒られる⼈物表現の原型的な⾔語とその歴史を喚起し、探究しています。彼らは、⾃らのイメージを作家の精神世界に続く回路として提⽰してきました。コンセプチュアル・アート、ポップ、ミニマリズム、アルテ・ポーヴェラといった複数の⽂脈が交差する領域において制作を⾏うフィッシャーは、ユーモアと深い洞察を併せ持ちながら、セレブリティの⽣成をめぐるメカニズム —すなわちイコン化、重厚さ、そして欺瞞— へとさらに踏み込んでいきます。

《Mirror》において⾃⼰を⼆重化することで、フィッシャーは、⾃⾝の内にある未だ明かされない複数の側⾯のあいだに、深淵な対峙関係を⽣み出し、鑑賞者のさらなる関⼼と好奇⼼を引き寄せます。ジークムント・フロイトは、1920年の著作『快感原則の彼岸』において、⾃⼰をイド・⾃我・超⾃我のあいだにおける絶え間ない葛藤として捉え、とりわけ⾃我がイドの原初的欲動と、超⾃我による社会的規範とのあいだを媒介し調整するものとして位置づけました。しかしながら、フィッシャーは、⾃⾝の姿が⾃⼰焼却と再⽣を反復するプロセスを通じて、フロイトの枠組みを越え、より深層へと到達する契機を提⽰しているといえるでしょう。

⽇本で初めて公開されるフィッシャーの「キャンドル・ポートレート」は、とりわけ、瞑想を通じてイド/⾃我/超⾃我の対⽴を乗り越え環境から分離した⾃⼰という幻想を解体しようとする禅仏教の実践の観点から捉えることができます。禅はまた、「公案」においてユーモアや不条理を⽤い、⾃⼰実現の達成を妨げるあらゆる概念や構造から修⾏者を解き放ちます。そして、存在の本質が哲学的・理論的な把握にあるのではなく、ある在り⽅の体得にこそあることを理解させようとします。

理論や演出性を分析的に剥ぎ取りながら、フィッシャーの芸術は、変容、崩壊、そして再⽣のドラマを通じて、私たちに深い⽰唆をもたらします。

ウルス・フィッシャーは1973年にチューリッヒに⽣まれ、同地のSchule für Gestaltungにて写真を学んだ。これまで国際的に広く展覧会を開催しており、その作品は世界各地の主要な公私コレクションに収蔵されている。

主な個展は、「Skinny Sunrise」(Globus Public Art Project with Fonda@on Beyeler、2025年)、「Urs Fischer」(テルアビブ美術館、イスラエル、2022年)、「The Lyrical and the Prosaic」(Aïsh@ Founda@on、ベイルート、2019年)、「ERROR」(The Brant Founda@on Arty Study Center、グリニッジ、コネチカット州、2019年)、「PLAY」(振付家 Madeline Hollander と共に、Jeffrey Deitch、ロサンゼルス、2019年)、「Big Clay #4 and 2 Tuscan Men」(Piazza della Signoria、フィレンツェ、2017年)、「The Public & the Private」(Legion of Honor Museum、サンフランシスコ、2017年)、「Mon cher...」(Fonda@on Vincent Van Gogh、アルル、2017年)、「Small Axe」(Garage Museum of Contemporary Art、モスクワ、2016年)、「Urs Fischer」(ロサンゼルス現代美術館、2013年)、「Madame Fisscher」(Palazzo Grassi、ヴェネツィア、2012年)、「Skinny Sunrise」(Kunsthalle Wien、ウィーン、2012年)、「Oscar the Grouch」(The Brant Founda@on Art Study Center、グリニッジ、コネチカット州、2010年)、「Marguerite de Ponty」(ニューミュージアム、ニューヨーク、2009年)、Cockatoo Island(Kaldor Art Projects and the Sydney Harbour Federa@on Trust、シドニー、2007年)、「Paris 1919」(Museum Boijmans Van Beuningen、ロッテルダム、2006年)、「Jet Set Lady」(Fondazione Nicola Trussardi、ミラノ、2005年)、「Kir Royal」(Kunsthaus Zürich、2004年)、「Not My House Not My Fire」(Espace 315, Centre Pompidou、パリ、2004年)など。

また、主なグループ展は、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2003年、2007年、2011年)、「Burning Down the House」(光州ビエンナーレ、2014年)、「Sequence 1: Pain@ng and Sculpture in the François Pinault Collec@on」(Palazzo Grassi、ヴェネツィア、2007年)ほか多数。

現在はロサンゼルスを拠点に活動している。

出典

作家・出演者ウルス・フィッシャー
会場Fergus McCaffrey Tokyoふぁーがす まかふりー とうきょう (ファーガス・マカフリー東京)
住所
107-0061
東京都港区北青山3-5-9住所をコピーするコピーしました
アクセス表参道駅(東京メトロ千代田線, 銀座線, 半蔵門線, JR常磐線)A3口 徒歩5分
会期2026/04/11(土) - 07/04(土)
時間11:00-19:00
休み日曜日、月曜日、4月29日(水・祝)、5月5日(火・祝)、5月6日(水・休)
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