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飯島剛哉『超連日・超継続パフォーマンス・イベント:生ハムマスクマン対未確認超立体』

オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』

2025/07/19(土) - 09/08(月)

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オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ-Nami Ita』は2025年7月19(日(土)から9月8日(月)まで、飯島剛哉『超連日・超継続パフォーマンス・イベント:生ハムマスクマン対未確認超立体』を開催致します。
2000年代前半にBゼミで原口典之や眞島竜男などからコンテンポラリー・アートの作法を学んだ飯島は、その独特のユーモアをベースに、身近な既製品などを最小限の要素として用いるフォーマリスティックな立体作品や、行為と同時に自身の身体を造形物と一体化させる奇妙なパフォーマンスを、BankARTレジデンス他のオルタナティブ・スペースで多数発表してきました。2015年からは清島アパート入居など、別府にも拠点を構え、地域に捉われない活動をしています。
ナミイタでも2024年初頭に個展/滞在パフォーマンスを予定していましたが、2023年末の火災被害という緊急事態を受けて急遽予定を変更。自らの作品(衣装)を身にまとった『アルミマン』に扮して瓦礫撤去などを手伝うリレーショナル・パフォーマンス『アイ アム アルミマン』を行い、被災物で作った構造物(小屋)を使用する体験型インスタレーション『生ハムの光(廃墟に小屋)』を焼け跡で発表するという、極めて独自な試みを行いました。
ナミイタが移転した後は、昨秋の移転作業中に行ったグループ展『移設中・仮説の現在地』(『例外アートウィーク』への参加企画)に際しても『生ハムの光』を展示。今回のパフォーマンス・イベント『生ハムマスクマン対未確認超立体』はそれらの経緯を踏まえ、仕切り直しとして自身の異なる創作の側面を示そうとするものです。
前者はおおよそ3パックの生ハムを一枚一枚、水溶き片栗粉を使った糊で顔に貼り重ねて覆うことで飯島や、事前に申請のあった希望者が『生ハムマスクマン』へとメタモルフォーゼし、後者は大雑把に丸めて皺を付けておいた紙袋の中へ前者同様、飯島や観客が好きな時間だけ空気を「吸ったり吐いたり」し、呼気によって紙袋を『未確認超立体』化(※)させます。
両者はそれぞれ飯島の持つ日常性を脱臼させるようなユーモア、造形性への繊細な感覚を表すもので、どちらも最終的には行為が物体化する作品です。パフォーマーの顔に貼り付けられる生ハムのマスクは、貼り付ける時間のあいだパフォーマーが持つ平時の人格や存在を異化し、その痕跡はオブジェとして展示、保管されます。『未確認超立体』は、目に見えない呼気と「吸って吐いた」時間によって造形された「未確認超立体」が同じようにオブジェとして展示、保管されます。
(※)超立体とは存在しない立体、即ち未確認の何か、という言葉遊びのような意味合いです。
連日行われる上記の様子は時折ライブ配信され、アーカイブも公開、蓄積される予定ですが、7月末から9月頭までの酷暑にトタン小屋という過酷な環境下でそれがどこまで可能なのか?開始してみなければわからない、そんな不確定な要素も多分に孕んでいます。
ご来場の方々にも是非、体験、参加して頂ければと存じます。

【超連日・超継続パフォーマンス・イベント】
飯島剛哉『生ハムマスクマン対未確認超立体』
■会期:2025年7月19日(土)→9月8日(月)
※ 8月2or3日は休み。7月27日は15:00-17:00のあいだは別イベントが行われます。
※ 時間などの詳細は適宜SNSをご確認ください。
■時間:12時30分→20時
※ オープン時は来場者へのパフォーマンスが常時行われ、展示として拡張されます。
■会場:オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』
神奈川県横浜市 青葉区 寺家町508(『アトリエ柿の里』内)
徒歩=小田急線『柿生』 or 東急田園都市線『青葉台』駅より約40分。
バス=柿生駅(小田急小田原線)北口からバス。
柿22, 柿23 桐蔭学園行→早野停留所から徒歩12分。
青葉台駅(東急田園都市線)北口からバス。青30(寺家町方面)寺家町停留所から徒歩3分
青31(鴨志田団地行)団地中央停留所から徒歩12分。
青28(桐蔭学園前行))常盤橋停留所から徒歩16分
※ 駐車場もございますが、数が数台に限られるため、事前にお問い合わせ下さい。
※ 所在場所の地図はGoogleマップをご参照下さい。
■ 入場:ドネーション500円(他企画とも共通)
* 展示オリジナル『生ハムマスクマン』シール、ポストカード、ナミイナの版画をまとめた返礼パック付き。
* 駐車スペースが極めて限られます。事前にご確認下さい。
■ 企画:東間嶺(TEL:090-1823-7330)
■ 協力:アトリエ柿の里、作庭工房
■ MAIL: [email protected] URL: https://tinshacknamiita.org/
■ SNS: Twitter&FB→@Namiita2036 Instagram→@tinshacknamiita
プレスリリースPDF
https://drive.google.com/file/d/1LSXa24nBSIE1ecwlMXSDTeE4fCM4Qi-z/view
* アーティスト&ディレクターnote
note_01:生ハムを顔に貼ると、生ハムマスクマンになる。その時、片栗粉で作った糊を使う。超立体は、ロールの長い紙をテープでとめて、大きな一枚の紙にしたものを丸める。それぞれで使う、片栗粉の糊、テープは、夢を叶える魔法のような物だ。店に売ってる生ハムには、例えば、食べる、投げる、乗る、回すなんかの役割がある。その中から片栗粉の糊は、生ハムと僕に、生ハムマスクマンという関わりをくれる。超立体にしても、テープはロールの紙に、大きくして丸めることができるという関わりをくれる。糊とテープはどちらもくっつける働きをする。何かと何かをくっつけると何かができる。僕にとって、作ることは、くっつけることなのだ。
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note_02:この間、小学校4年生の子に、何歳まで生きたい?と聞かれた。僕は70歳と答えて、その子は92歳と言っていた。ひいばあちゃんがその歳なんだそうだ。僕の母親は7月3日で78歳になったのを今日気がついた。母親は中程度の認知症。認知症は発症までに5年くらいあるらしい。そういえば、母親の5年前、認知症の初期段階の症状と言えるものに思い当たる節がある。で、母親と僕はそっくりだ。今の、78歳の母親と5年前の73歳の母親の姿。そこから僕が70歳になった時の状況を想像できたりする。なので、僕の生きていく日数みたいなのは、朧げながら70歳を一つの目処としている。もちろん、認知症は遺伝しないと書いてある、ネットに。とはいえ、その70歳という数字は、僕の中で重くもなく軽くもなく厳しくもない、あくまで数字としてある。ので僕はその時、その子に70歳と答えたのだけれど、その理由を言った方が良かったのか、言わなくて良かったのかよくわからない。
(作家:飯島剛哉)
飯島さんの作品は常に/いつも同じだ。意味不明な下らなさと繊細な思考や造形感覚のミクスチャー、と言うよりは行ったり来たりで成立していて、真剣なのかふざけているのか分からない、のではなく真剣にふざけている感じが特徴で、そこがとてもユニークなのだ。最近の例で示せば、仮装大賞並みにチープな造形で「エイリアン」に変化し、街中で絵を描いたり太陽光発電をすると称して歩き回ったり、ヤッケやツナギにアルミテープを巻き付け、今度は「アルミマン」と名乗って街中やギャラリー内をウロウロしたりしていたかと思えば、実は元Bゼミ生というハードコアな出自を反映した作品—-巨大なロール画用紙や段ボールを最小限の素材とする、どこか岡崎乾二郎を彷彿とさせるミニマルかつコンセプチュアルな立体——を軽やかに提示してみせたりもする。加えて、様々な状況変化にあわせられる柔軟性、良い意味での作家性や作品に対する拘りのなさもある。前のナミイタが隣接する敷地からの失火で一昨年の末に全焼してしまった時は、年明けから飯島さんの滞在パフォーマンス/個展企画を行う予定だったが、全て白紙に…ではなく、急遽被災の片付け手伝いという行為をリレーションな協働パフォーマンスと捉え直して敢行、燃え残った建物の資材で本来やる予定だった体験型インスタレーションも実現した。
参照: 飯島剛哉 インスタレーション/リレーショナル・パフォーマンス『生ハムの光(廃墟に小屋)/アイ アム アルミマン(Burnt Down)』 https://www.instagram.com/p/C431Q_Nyl4T/
今回、そんな飯島さんが気候変動の影響が炸裂する酷暑の中、1ヶ月半にわたって密やかに行われるパフォーマンス『生ハムマスクマン対未確認超立体』は、上に書いてきたような飯島作品の特徴が全て現れた、他になかなか類を見ない不思議な個展になっている。フライヤーのメイン・ヴィジュアルにも使った『生ハムマスクマン』は、『生ハムの光』でカラー・フィルターの役割を果たした生ハムを飯島さんや希望者が自らの顔に貼り重ね、『生ハムマスクマン』になるパフォーマンスだが、マスクとなる生ハムは「そのビジュえぐいね〜」みたいな反応を狙う悪ふざけでも、ウィーン・アクショニズム的なタブー侵犯を意図した暴力でもない。
【片栗粉の糊は、生ハムと僕に、生ハムマスクマンという関わりをくれる/何かと何かをくっつけると何かができる/僕にとって、作ることは、くっつけることなのだ。】
本人がステイトメントで書くように、それは造形のための最小限の素材であり、フォーマルな目的意識を達するための変奏にすぎない。紙袋と呼気で「出現」する『未確認超立体』と生ハムに、その部分で差はない。【何かと何かをくっつけると何かができる】両者ともに、くっつけた【何か】(=生ハムの塩漬け、呼気で形態変化した紙袋)が日々積み重なっていく。積み重なりは行為の記録、行為した時間の記録であり、モノに時間をくっつけている、とも強弁できる。
が、しかし、そこで「とは言っても、なんで生ハム?」というハテナは消えないのが、飯島さんのもう一つの面…【真剣にふざけている/意味不明な下らなさ】であり、複雑な魅力を支える要素なのだ。
是非、あなたも体験/目撃してほしい。
(ディレクター:東間嶺)

【アーティスト・プロフィール】
飯島剛哉 Goya Iijima
1976年神奈川生まれ。2004年Bゼミ修了。
2015年清島アパート入居。
主な個展
2025年「超立体」GALLERY SOAP・福岡
2025年「超・超立体」画廊喫茶こもれび・福岡
2024年「生ハムの光(廃墟に小屋)/アイアムアルミマン(Burnt Down)」ナミイタ・東京
2019年「昇天」blanclass・神奈川
主なグループ展
2023年「大里アートプロジェクト」福岡
2023年「絵画旅行」なかお画廊・熊本
2022年「Kawashiri Alternative Art Fare」・熊本
2022年「ARTS WORKS FAIR in BEPPU」ドマコモンズ・大分
2022年「始末をかく」BuoY・東京
主な受賞
2013年kitokito環境芸術祭 大賞

出典

作家・出演者飯島剛哉
会場オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』おるたなてぃぶ ほったてごや なみいた
住所
227-0031
神奈川県横浜市青葉区寺家町508
アクセス柿生駅(小田急小田原線)北口からバス
柿22, 柿23(桐蔭学園行) 早野停留所から徒歩12分

青葉台駅(東急田園都市線)北口からバス
青30(寺家町方面) 寺家町停留所から徒歩3分
青31(鴨志田団地行) 団地中央停留所から徒歩12分
青28(桐蔭学園前行) 常盤橋停留所から徒歩16分

※駐車場もございますが、数が数台に限られるため、事前にお問い合わせ下さい。
会期2025/07/19(土) - 09/08(月)
時間12:30-20:00
休み8月2or3日は休み。7月27日は15:00-17:00のあいだは別イベントが行われます。
観覧料ドネーション500円(他企画とも共通)
※展示オリジナル『生ハムマスクマン』シール、ポストカード、ナミイナの版画をまとめた返礼パック付き。
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