
写真家・野町和嘉は、1972年、25歳の時にサハラ砂漠を訪れ、大きな転機を迎えました。辺境に関する情報が乏しい時代、出会った旅人と地図を分け合うような行程のなかで、野町は蒼穹の下に開けた地平線と、古来より連綿と続く人々の営みに魅せられていきます。サハラの写真が認められ各国のグラフ誌に掲載されるようになり、野町はさらにエチオピア、チベット、サウジアラビアと、深い信仰が人々の暮らしを形作っている、しかし外部の者が容易には近づくことのできない土地を目指しました。旅を続ける野町の写真には、過酷な風土のなかで暮らす人々の息遣いと生き抜く意志が宿っています。そして、その膨大な作品群は、デジタル・テクノロジーにより「アイロン掛けされた一枚のシーツで覆ったように急速度で画一化されつつある」現在では最早見ることのできない、貴重な人と大地のドキュメントといえるでしょう。
本展覧会では、「サハラ」、「ナイル」、「エチオピア」、「グレート・リフト・ヴァレー」、「メッカとメディナ」、「チベット」、「アンデス」の7つのテーマで代表作品をご紹介し、野町和嘉の50年にわたる活動の足跡を辿ります。
野町和嘉
1946年高知県に生まれる。写真家を志して上京し、杵島隆に師事。71年にフリーの写真家となる。72年サハラ砂漠の旅をきっかけに、アフリカを広く取材し始める。78年写真集『サハラ』を平凡社とイタリアのモンダドーリ社との国際共同出版として5か国で刊行。80年から13か月にわたってナイル流域を取材し、82年には『LIFE』誌の記事により米国報道写真家協会年度賞・銀賞を受賞する。1995年には異教徒の立ち入りが禁じられているイスラームの聖地メッカとメディナを取材する。世紀の変わり目には世界で5社にしか発給されない撮影許可書を入手し、ミレニアム行事のクライマックスを迎えるヴァチカンを撮影。2009年紫綬褒章を受章。
展示構成
冒頭に、野町の代表作8点を大判のプリントで紹介し、その後、50年を越える、世界を巡り続けた活動のなかから、「サハラ」、「ナイル」、「エチオピア」、「グレート・リフト・ヴァレー」、「メッカとメディナ」、「チベット」、「アンデス」の7つのテーマで展示する。
展覧会のみどころ
写真家・野町和嘉の集大成
野町和嘉は1946年に高知県幡多郡三原村に生まれ育ちます。三原村は高知市内から100km以上離れ、現在東京から時間的距離が一番遠い村として知られています。高校時代にカメラの魅力に取りつかれ、上京して写真家を目指します。1972年のサハラ体験以降、野町は世界各地の知られざる世界に足を踏み入れ撮影をしてきました。南スーダンの牧畜民の取材では、通訳もガイドも伴わずにキャンプ地に入り、牛と共にある人々の暮らしを撮影しました。その写真は世界に配信され衝撃を与えます。以降、アフリカ、ユーラシア、南北アメリカ大陸と、野町の人と信仰と暮らしを追う撮影のフィールドが広がっていきました。
海外での評価の高さ
サハラを旅し撮影した野町は、写真集を刊行しようとダミーブックを作り、平凡社を訪れます。それを見たイタリアのモンダドーリ社の編集者が、即座に刊行を決定。最初の写真集『サハラ』が日、英、伊、仏、米の5か国での出版となりました。刊行後、シナイ半島を取材し、写真集『シナイ』が同様に国際出版されます。その後、野町の写真は『LIFE』をはじめとする、各国のグラフ雑誌に掲載されていきます。2005年には30年の活動の集大成となる写真集『地球巡礼』を11か国語で刊行。2013年にはローマ市立現代美術館において総点数225点での回顧展を開催しています。
もう見ることのできない世界
野町がアフリカ大陸奥地まで分け入った1970年代から1980年代は、人々の暮らしは穏やかで安全だったようです。しかし、その後政情不安が高まり、紛争が勃発し、入国できない国々も少なくありません。また2000年以降、デジタル・デバイス、携帯電話の普及により、各地の暮らしは平準化されていきます。野町は同じ場所を数年開けて繰り返し訪れ撮影をしていくなかで、光景がどんどん変化していくのを実感してきました。人々の生活様式が、その土地独自の風習が、そして身に着けるものが急速に変化してしまった現在、野町の写真の光景は貴重な地球のドキュメントと言えるでしょう。
本展覧会では、「サハラ」、「ナイル」、「エチオピア」、「グレート・リフト・ヴァレー」、「メッカとメディナ」、「チベット」、「アンデス」の7つのテーマで代表作品をご紹介し、野町和嘉の50年にわたる活動の足跡を辿ります。
野町和嘉
1946年高知県に生まれる。写真家を志して上京し、杵島隆に師事。71年にフリーの写真家となる。72年サハラ砂漠の旅をきっかけに、アフリカを広く取材し始める。78年写真集『サハラ』を平凡社とイタリアのモンダドーリ社との国際共同出版として5か国で刊行。80年から13か月にわたってナイル流域を取材し、82年には『LIFE』誌の記事により米国報道写真家協会年度賞・銀賞を受賞する。1995年には異教徒の立ち入りが禁じられているイスラームの聖地メッカとメディナを取材する。世紀の変わり目には世界で5社にしか発給されない撮影許可書を入手し、ミレニアム行事のクライマックスを迎えるヴァチカンを撮影。2009年紫綬褒章を受章。
展示構成
冒頭に、野町の代表作8点を大判のプリントで紹介し、その後、50年を越える、世界を巡り続けた活動のなかから、「サハラ」、「ナイル」、「エチオピア」、「グレート・リフト・ヴァレー」、「メッカとメディナ」、「チベット」、「アンデス」の7つのテーマで展示する。
展覧会のみどころ
写真家・野町和嘉の集大成
野町和嘉は1946年に高知県幡多郡三原村に生まれ育ちます。三原村は高知市内から100km以上離れ、現在東京から時間的距離が一番遠い村として知られています。高校時代にカメラの魅力に取りつかれ、上京して写真家を目指します。1972年のサハラ体験以降、野町は世界各地の知られざる世界に足を踏み入れ撮影をしてきました。南スーダンの牧畜民の取材では、通訳もガイドも伴わずにキャンプ地に入り、牛と共にある人々の暮らしを撮影しました。その写真は世界に配信され衝撃を与えます。以降、アフリカ、ユーラシア、南北アメリカ大陸と、野町の人と信仰と暮らしを追う撮影のフィールドが広がっていきました。
海外での評価の高さ
サハラを旅し撮影した野町は、写真集を刊行しようとダミーブックを作り、平凡社を訪れます。それを見たイタリアのモンダドーリ社の編集者が、即座に刊行を決定。最初の写真集『サハラ』が日、英、伊、仏、米の5か国での出版となりました。刊行後、シナイ半島を取材し、写真集『シナイ』が同様に国際出版されます。その後、野町の写真は『LIFE』をはじめとする、各国のグラフ雑誌に掲載されていきます。2005年には30年の活動の集大成となる写真集『地球巡礼』を11か国語で刊行。2013年にはローマ市立現代美術館において総点数225点での回顧展を開催しています。
もう見ることのできない世界
野町がアフリカ大陸奥地まで分け入った1970年代から1980年代は、人々の暮らしは穏やかで安全だったようです。しかし、その後政情不安が高まり、紛争が勃発し、入国できない国々も少なくありません。また2000年以降、デジタル・デバイス、携帯電話の普及により、各地の暮らしは平準化されていきます。野町は同じ場所を数年開けて繰り返し訪れ撮影をしていくなかで、光景がどんどん変化していくのを実感してきました。人々の生活様式が、その土地独自の風習が、そして身に着けるものが急速に変化してしまった現在、野町の写真の光景は貴重な地球のドキュメントと言えるでしょう。
| 作家・出演者 | 野町和嘉 |
| 会場 | 世田谷美術館 (Setagaya Art Museum, 세타가야 미술관, 世田谷美术馆) |
| 住所 | 157-0075 東京都世田谷区砧公園1-2住所をコピーするコピーしました |
| アクセス | 用賀駅(東急田園都市線) 徒歩17分 |
| 会期 | 2025/07/05(土) - 08/31(日) |
| 時間 | 10:00-18:00 ※展覧会入場は17:30まで |
| 休み | 月曜日、7月22日[火]、8月12日[火] ただし、7月21日[月・祝]、8月11日[月・祝]は開館 |
| 観覧料 | 一般 1,400円 65歳以上 1,200円 大高生 800円 中小生 500円 未就学児 無料 ※障害者の方は500円。ただし、小中高大専門学校生の障害者は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料 ※高校生、大学生、専門学校生、65歳以上の方、各種手帳をお持ちの方は、証明できるものをご提示ください。 ●本展のオンラインチケットは、2025年6月24日[火]正午より販売します(クレジット決済、またはd払い)。 ●オンラインでのご購入が難しい方、アーツカード等の各種割引をご利用の方は、美術館窓口で「当日券」をご購入ください。会場内混雑の際には、お待ちいただくことがあります。あらかじめご了承ください。 オンラインチケット販売サイト https://www.e-tix.jp/setagayaartmuseum/ |
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