前期2025年6月17日(火)〜2025年8月17日(日)
後期2025年8月19日(火)〜2025年10月13日(月・祝)
*前期・後期で絵画作品の一部展示替えがございます。
松岡美術館(東京都港区白金台)では、2025年6月17日(火)から10月13日(月・祝)まで、「開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園」を開催します。
開館50周年にあたる2025年は3会期にわたりさまざまなテーマで松岡コレクションをご紹介します。第2弾となる本展は、松岡美術館が松岡動物園になります。
人類は太古から、動物をモデルに絵を描いたり、像を作ったりと、様々な形で動物の姿を捉えました。その姿は時に神々しく、時にかわいく、あるいは強く、はたまた恐ろしく、様々なイメージをもとに表されます。今回は館蔵品から動物をモティーフとした古今東西、様々な方法で象られた作品を展示し、展示室ごとにテーマを設け紹介します。この夏限定の松岡動物園をどうぞお楽しみください。
本展の見どころ
1.動物好き必見!古代エジプトのネコから近代西洋画のヒトまで古今東西の作品を展示
当館の幅広いコレクションより、古代エジプトで神様として扱われたネコやウシなどの動物たちを象った彫刻作品から、イランや中国、日本の陶磁器、近代の日本画、ヒトを描いた西洋画まで、古今東西の動物をモティーフとした作品を一挙ご紹介いたします。この夏限定の動物が大集合した展示をお見逃しなく。
2.人気の西洋画コレクションからルノワール、モディリアーニ、ピカソらによる肖像画をご紹介
本展では動物をモティーフとした作品を展示いたしますが、ヒトも動物の一種ということで、「ヒトが描いたヒト」というテーマで、館蔵品の中でも人気の高い西洋画コレクションより肖像画作品を一挙ご紹介します。ルノワールやピカソ、モディリアーニ、ローランサン、キスリング、ドンゲンなど、19世紀末から20世紀にかけて活躍した作家たちによる独自の魅力を放つ人物画をお楽しみください。
トピックス
近代日本画の巨匠 大観と観山による動物画
本展では近代の東京画壇で双璧を成した横山大観と下村観山が描いた動物画を出品します。
一点目は大観が描いたミミズク。竹林の一木にひっそりと止まり、両目を金色に輝かせながら、特徴的な耳羽をそばだてています。金色の瞳以外は青墨の濃淡によりふっくらと描き、重なり合う竹を軽やかな筆さばきと墨の濃淡の変化で巧みに表現しています。大観は大正10(1921)年頃、中国 明時代の青墨の名品を入手しました。この墨色の素晴らしさを大変気に入り、骨董的価値のある貴重な墨でしたが、惜し気なく絵画制作に用いました。その後も大観は古墨を蒐集し、作品を描きました。本作に用いた青墨もそうした古墨によるものかもしれません。
二点目は観山が描いたリス。リスは《大原御幸》(東京国立近代美術館蔵)や《小倉山》(横浜美術館蔵)などの観山作品にも登場しています。どれもシマリスのようです。本作では、真っ直ぐな杉が生える秋の林間で、リスが木の実を頬張る様子が描かれます。全体に輪郭線を描かない洋画の技法を取り入れつつ、樹皮にまとわりつく蔦や地面に広がる下草にはたらしこみのぼかしを使い、洋画と伝統的な日本画の技法を調和させています。リスの身体は、淡くぼかしを入れた茶色を下地に、細かな毛を一本ずつ丹念に描き入れ、ふんわりとした柔らかな風合いを巧みに表現しています。
人物画の名手ルノワールによるかわいらしい赤ちゃんの肖像画
印象派の巨匠ルノワールは早くから「人物画家」であることを自負しており、友人やその家族、親しいパトロンの肖像を多く手がけています。ルノワールは子どもを描く際、無理にポーズを取らせず、玩具で遊ばせるなど、なるべく自然な姿を描くようにしていたといいます。本作でも、赤ん坊らしいふっくらした手に大きなビスケットを握り、ぱっちりと目を開くリュシアンの姿が、極めて自然にとらえられています。パステルの生み出すやわらかな風合いとざっくりとした線によって、幼児の柔らかな肌や頭髪、ギャザーを多用したふんわりとした衣服を忠実に表現することに成功しており、人物画家ルノワールの手腕をうかがわせる一作といえるでしょう。
展示構成
展示室1 古代エジプト 神様になった動物たち
展示室1の壁面ケースでは古代エジプトで神様として扱われた動物たちを展示いたします。猫や牛、狒々(ひひ)、鳥など神々しくも愛らしい動物の姿を観察してみましょう。
展示室4 世界の動物さんたち大集合
古いものから比較的新しいものまで、世界各地の動物をモティーフにした工芸や出土品を展示します。同じ動物でも色んなすがた、かたちをしています。よく見比べてその違いを見つけて楽しんでみましょう。
展示室5 動物と人 描かれた動物たち
長い歴史の中で人は、他の動物たちと関係をむすび生きてきました。猫や犬、鳥、猿、牛など、様々な関わり方で人間の生活のそばにいる動物たちを描いた絵を展示します。
展示室6 ヒトが描いたヒト 近代西洋の肖像
ヒトは古くからヒトの姿を絵や彫刻として象っており、古代ギリシア・ローマの彫刻や古代エジプトの肖像画が現代に伝わっています。今回は近代のヨーロッパ、特に芸術の中心地として栄えたフランスのパリで活躍した、ルノワールやモディリアーニ、ローランサン、ピカソなどの作家が描いた肖像画を展示します。
後期2025年8月19日(火)〜2025年10月13日(月・祝)
*前期・後期で絵画作品の一部展示替えがございます。
松岡美術館(東京都港区白金台)では、2025年6月17日(火)から10月13日(月・祝)まで、「開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園」を開催します。
開館50周年にあたる2025年は3会期にわたりさまざまなテーマで松岡コレクションをご紹介します。第2弾となる本展は、松岡美術館が松岡動物園になります。
人類は太古から、動物をモデルに絵を描いたり、像を作ったりと、様々な形で動物の姿を捉えました。その姿は時に神々しく、時にかわいく、あるいは強く、はたまた恐ろしく、様々なイメージをもとに表されます。今回は館蔵品から動物をモティーフとした古今東西、様々な方法で象られた作品を展示し、展示室ごとにテーマを設け紹介します。この夏限定の松岡動物園をどうぞお楽しみください。
本展の見どころ
1.動物好き必見!古代エジプトのネコから近代西洋画のヒトまで古今東西の作品を展示
当館の幅広いコレクションより、古代エジプトで神様として扱われたネコやウシなどの動物たちを象った彫刻作品から、イランや中国、日本の陶磁器、近代の日本画、ヒトを描いた西洋画まで、古今東西の動物をモティーフとした作品を一挙ご紹介いたします。この夏限定の動物が大集合した展示をお見逃しなく。
2.人気の西洋画コレクションからルノワール、モディリアーニ、ピカソらによる肖像画をご紹介
本展では動物をモティーフとした作品を展示いたしますが、ヒトも動物の一種ということで、「ヒトが描いたヒト」というテーマで、館蔵品の中でも人気の高い西洋画コレクションより肖像画作品を一挙ご紹介します。ルノワールやピカソ、モディリアーニ、ローランサン、キスリング、ドンゲンなど、19世紀末から20世紀にかけて活躍した作家たちによる独自の魅力を放つ人物画をお楽しみください。
トピックス
近代日本画の巨匠 大観と観山による動物画
本展では近代の東京画壇で双璧を成した横山大観と下村観山が描いた動物画を出品します。
一点目は大観が描いたミミズク。竹林の一木にひっそりと止まり、両目を金色に輝かせながら、特徴的な耳羽をそばだてています。金色の瞳以外は青墨の濃淡によりふっくらと描き、重なり合う竹を軽やかな筆さばきと墨の濃淡の変化で巧みに表現しています。大観は大正10(1921)年頃、中国 明時代の青墨の名品を入手しました。この墨色の素晴らしさを大変気に入り、骨董的価値のある貴重な墨でしたが、惜し気なく絵画制作に用いました。その後も大観は古墨を蒐集し、作品を描きました。本作に用いた青墨もそうした古墨によるものかもしれません。
二点目は観山が描いたリス。リスは《大原御幸》(東京国立近代美術館蔵)や《小倉山》(横浜美術館蔵)などの観山作品にも登場しています。どれもシマリスのようです。本作では、真っ直ぐな杉が生える秋の林間で、リスが木の実を頬張る様子が描かれます。全体に輪郭線を描かない洋画の技法を取り入れつつ、樹皮にまとわりつく蔦や地面に広がる下草にはたらしこみのぼかしを使い、洋画と伝統的な日本画の技法を調和させています。リスの身体は、淡くぼかしを入れた茶色を下地に、細かな毛を一本ずつ丹念に描き入れ、ふんわりとした柔らかな風合いを巧みに表現しています。
人物画の名手ルノワールによるかわいらしい赤ちゃんの肖像画
印象派の巨匠ルノワールは早くから「人物画家」であることを自負しており、友人やその家族、親しいパトロンの肖像を多く手がけています。ルノワールは子どもを描く際、無理にポーズを取らせず、玩具で遊ばせるなど、なるべく自然な姿を描くようにしていたといいます。本作でも、赤ん坊らしいふっくらした手に大きなビスケットを握り、ぱっちりと目を開くリュシアンの姿が、極めて自然にとらえられています。パステルの生み出すやわらかな風合いとざっくりとした線によって、幼児の柔らかな肌や頭髪、ギャザーを多用したふんわりとした衣服を忠実に表現することに成功しており、人物画家ルノワールの手腕をうかがわせる一作といえるでしょう。
展示構成
展示室1 古代エジプト 神様になった動物たち
展示室1の壁面ケースでは古代エジプトで神様として扱われた動物たちを展示いたします。猫や牛、狒々(ひひ)、鳥など神々しくも愛らしい動物の姿を観察してみましょう。
展示室4 世界の動物さんたち大集合
古いものから比較的新しいものまで、世界各地の動物をモティーフにした工芸や出土品を展示します。同じ動物でも色んなすがた、かたちをしています。よく見比べてその違いを見つけて楽しんでみましょう。
展示室5 動物と人 描かれた動物たち
長い歴史の中で人は、他の動物たちと関係をむすび生きてきました。猫や犬、鳥、猿、牛など、様々な関わり方で人間の生活のそばにいる動物たちを描いた絵を展示します。
展示室6 ヒトが描いたヒト 近代西洋の肖像
ヒトは古くからヒトの姿を絵や彫刻として象っており、古代ギリシア・ローマの彫刻や古代エジプトの肖像画が現代に伝わっています。今回は近代のヨーロッパ、特に芸術の中心地として栄えたフランスのパリで活躍した、ルノワールやモディリアーニ、ローランサン、ピカソなどの作家が描いた肖像画を展示します。
| 作家・出演者 | 下村観山, 横山大観, 菊池契月, ピエール=オーギュスト・ルノワール, アメデオ・モディリアーニ, マリー・ローランサン, アンリ=エドモン・クロッス, パブロ・ピカソ, モイズ・キスリング, キース・ヴァン・ドンゲン |
| 会場 | 松岡美術館 (Matsuoka Museum of Art, 마츠오카 미술관, 松冈美术馆) |
| 住所 | 108-0071 東京都港区白金台5-12-6 |
| アクセス | 白金台駅(東京メトロ南北線, 都営地下鉄三田線)1番出口 徒歩7分 目黒駅(JR, 東急電鉄)東口 徒歩15分 |
| 会期 | 2025/06/17(火) - 10/13(月) |
| 時間 | 10:00-17:00 ※入館は閉館の30分前まで |
| 休み | 月曜日、7月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火) ※ただし、7月21日(月)、8月11日(月)、9月15日(月)、10月13日(月)は開館 |
| 観覧料 | 一般 1,400円 25歳以下 700円 高校生以下 無料 ※障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名まで半額 |
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