みどころ
・和宮所用と伝えられる雛人形は、有職雛(ゆうそくびな)(直衣雛)という貴族的な面立ちの上品な人形で、幕末期の富裕層における雛人形の典型的な作例です。
・女雛の紫地の表着(うわぎ)の模様である「亀甲繋(きっこうつなぎ)に八葉菊」は、文久元年(1861)に和宮に調進された赤地の唐衣(からぎぬ)の裂(きれ)にもみられることから、和宮ゆかりの品であることを示す特徴ともいえます。
・婚礼調度をミニチュアとして作った雛道具は、約80点を数えますが、当時の流行を反映してガラス製の器なども含まれます。江戸上野池之端にあった有名な雛人形店、七澤屋(ななさわや)製と推測されます。
・御所人形・三ツ折(みつおれ)人形には、和宮が兄の孝明天皇(こうめいてんのう)の形見として譲渡された由緒のある人形も含まれます。
趣旨
幕末の動乱期、波乱にとんだ生涯を送ったことで知られる和宮は、仁孝天皇の第8皇女として生まれ、「公武合体」の証しとして文久元年(1861) 14代将軍徳川家茂に降嫁しました。
本展で展示する雛人形・雛道具類(本館所蔵)は、和宮所用として伝来したもので、有職雛と呼ばれる種類の雛人形と、江戸七澤屋製の各種雛道具、御所人形および三ツ折人形などが含まれます。
上巳(三月三日節)にとりおこなわれる雛まつりの行事は、江戸時代に入ってから広まりをみせ、多くの女性たちの支持を集めました。儀式が定着するにつれ、その装飾は華麗なものとなり、時代時代の流行を取り入れながら、寛永雛、元禄雛、享保雛、次郎左衛門雛、有職雛、古今雛と俗称される多彩な雛人形や、精巧に作られたミニチュアの道具類が生みだされていきました。『和宮様御雛満留』(宮内庁書陵部蔵)や『静寛院宮御側日記』(同)、『和宮様おひゐな御道具』(内閣文庫蔵)などの記録によれば、和宮は、数多くの雛人形を手もとにおき、また上巳にはあちこちと雛人形を贈りあうなど、雛まつりを楽しんだようです。
国立歴史民俗博物館所蔵の雛人形・雛道具はその一部をなしていたと考えられ、江戸時代の文化や工芸技術を伝える資料として貴重です。
主な展示資料
内裏雛及雛道具付御所人形 より
・有職雛(直衣雛)
・御所人形 孝明天皇遺物など12躯
・三ツ折人形 孝明天皇遺物のうち2躯
・須磨明石図屏風
・狗張子
・牡丹唐草文蒔絵雛道具
内裏雛 より
・有職雛(直衣雛)
・雛屏風
など約100点(すべて国立歴史民俗博物館蔵)
・和宮所用と伝えられる雛人形は、有職雛(ゆうそくびな)(直衣雛)という貴族的な面立ちの上品な人形で、幕末期の富裕層における雛人形の典型的な作例です。
・女雛の紫地の表着(うわぎ)の模様である「亀甲繋(きっこうつなぎ)に八葉菊」は、文久元年(1861)に和宮に調進された赤地の唐衣(からぎぬ)の裂(きれ)にもみられることから、和宮ゆかりの品であることを示す特徴ともいえます。
・婚礼調度をミニチュアとして作った雛道具は、約80点を数えますが、当時の流行を反映してガラス製の器なども含まれます。江戸上野池之端にあった有名な雛人形店、七澤屋(ななさわや)製と推測されます。
・御所人形・三ツ折(みつおれ)人形には、和宮が兄の孝明天皇(こうめいてんのう)の形見として譲渡された由緒のある人形も含まれます。
趣旨
幕末の動乱期、波乱にとんだ生涯を送ったことで知られる和宮は、仁孝天皇の第8皇女として生まれ、「公武合体」の証しとして文久元年(1861) 14代将軍徳川家茂に降嫁しました。
本展で展示する雛人形・雛道具類(本館所蔵)は、和宮所用として伝来したもので、有職雛と呼ばれる種類の雛人形と、江戸七澤屋製の各種雛道具、御所人形および三ツ折人形などが含まれます。
上巳(三月三日節)にとりおこなわれる雛まつりの行事は、江戸時代に入ってから広まりをみせ、多くの女性たちの支持を集めました。儀式が定着するにつれ、その装飾は華麗なものとなり、時代時代の流行を取り入れながら、寛永雛、元禄雛、享保雛、次郎左衛門雛、有職雛、古今雛と俗称される多彩な雛人形や、精巧に作られたミニチュアの道具類が生みだされていきました。『和宮様御雛満留』(宮内庁書陵部蔵)や『静寛院宮御側日記』(同)、『和宮様おひゐな御道具』(内閣文庫蔵)などの記録によれば、和宮は、数多くの雛人形を手もとにおき、また上巳にはあちこちと雛人形を贈りあうなど、雛まつりを楽しんだようです。
国立歴史民俗博物館所蔵の雛人形・雛道具はその一部をなしていたと考えられ、江戸時代の文化や工芸技術を伝える資料として貴重です。
主な展示資料
内裏雛及雛道具付御所人形 より
・有職雛(直衣雛)
・御所人形 孝明天皇遺物など12躯
・三ツ折人形 孝明天皇遺物のうち2躯
・須磨明石図屏風
・狗張子
・牡丹唐草文蒔絵雛道具
内裏雛 より
・有職雛(直衣雛)
・雛屏風
など約100点(すべて国立歴史民俗博物館蔵)
会場 | 国立歴史民俗博物館 (National Museum of Japanese History, 국립 역사 민속 박물관, 国立历史民俗博物馆) |
住所 | 285-8502 千葉県佐倉市城内町117 |
アクセス | 京成佐倉駅(京成本線)南口 徒歩15分 またはバス(5分) 佐倉駅(JR総武本線, 成田線)北口よりバス(15分) |
会期 | 2025/02/18(火) - 03/30(日) |
時間 | 2月まで 9:30-16:30 3月から 9:30-17:00 ※入館は閉館30分前まで |
休み | 月曜日、2/25(火)、3月4日(火) ※ただし、2/24(月)は開館 |
観覧料 | 一般 600円 大学生 250円 高校生以下 無料 障がい者手帳等保持者と介助者 無料 ※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。(専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です) ※障がい者手帳等保持者は手帳等を提示してください。 ※総合展示も合わせてご覧になれます。 ※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場(16:00まで)できます。 また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。 |
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