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鈴木貴徳「Get back no ginger しょうがないね」

Art Center Ongoing

2024/07/10(水) - 14(日)

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この度、Art Center Ongoing ではOngoing AIR43期目の滞在作家となる鈴木貴徳による個展「Get back no ginger」(しょうがないね)を開催致します。
鈴木は、東京の映像会社に務めていた頃、会社の書庫にあった写真家ホンマタカシの本に出会い、彼の写真のワークショップに参加してから現代美術に興味を持ち始めます。それから本格的に制作活動を始める為に、特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/ エイト]のアーティストプラクティスに応募し、講師の1人であった小泉明郎から制作についてアドバイスを受け、勧められたオランダ国立芸術アカデミー(ライクスアカデミー)のアーティストインレジデンスプログラムに2度目の応募を経て合格。レジデンス滞在期間中は、新型コロナウィルスのパンデミックの時期と重なりながらも、オランダのデーフェンターにある美術館(Museum EICAS)にて個展を開く等、人との繋がりやチャンスを掴み、ドローイングや映像、写真といった多様な媒体を通じて精力的に作品制作を行ってきました。
神奈川、大分、オランダといった各地域で作品制作をしてきた鈴木は、その時、その場所で出会った人と交わした言葉や、起こった出来事を切り取り、それらを実験的に新たな見方で捉えようとする表現を試みます。大分に移住し始めた頃は、家中に元住民が住んでいた形跡を見つけた事から、出会ったことのない元家主の死を弔うビデオインスタレーション『もっとも遠くの人へ』を作成。コロナ渦中のオランダのレジデンス滞在期間、制作が困難になった時は、レジデンスの外に真っ白なキャンバスを吊るし、誰かが落書きをする事を目論むものの盗難されるというハプニングをきっかけに、無くなったキャンバスに纏わる映像『The missing canvas project』を制作しました。
普通に生きていく中で無意識に行われている人との会話や生活環境と向き合い制作をする鈴木の作品からは、今生きている社会や人との繋がりについて考えさせると共に、どこか現実に起こっている事象をある種皮肉に捉えながら「現代アートとはなにか」という根本的な疑問を投げかける姿勢も垣間見えます。
本個展ではOnging AIR滞在期間中に作成した新作と共に過去作品も同時に展示されます。言葉遊びのある展示タイトル「Get back no ginger」(しょうがないね)からは、当たり前にある言葉や情景を違う角度で捉えようとする鈴木ならではのタイトルとなっています。現在進行形という意味が含まれるArt Center Ongoingにおいても、東京、吉祥寺に位置するレジデンスにいたからこその作品、そして空間が生み出されることでしょう。
(Art Center Ongoing 清田菜央)

出典

作家・出演者鈴木貴徳
会場Art Center Ongoingあーと せんたー おんごーいんぐ (アートセンター・オンゴーイング)
住所
180-0002
東京都武蔵野市吉祥寺東町1-8-7
アクセス
吉祥寺駅(JR中央本線, 総武本線, 京王井の頭線)北口 徒歩10分
会期2024/07/10(水) - 14(日)
時間12:00-21:00
※水曜日、木曜日、金曜日は16:00-18:00まで一時休憩
観覧料400円(セレクトティー付き)
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