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三枝聡展「Decoupling」

eitoeiko

2023/11/04(土) - 25(土)

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Satoshi Saegusa: Reality 03, 55×85cm, 2023
Satoshi Saegusa: Reality 03, 55×85cm, 2023
いつもお世話になっております。eitoeikoでは11月4日より11月25日まで、弊廊では初めてとなる三枝聡による個展「Decoupling」を開催いたします。
三枝聡は20世紀の社会を構成する人工的な化学物質の非自然性に魅せられた作家です。 三枝は絵画と立体を組み合わせた抽象表現をPVCなどの工業製品を用いて造形し、物質文明の延長線上にある産業や商業、工業と芸術の接点を提示してきました。 絵画や彫刻といった美術のジャンルを越境する作品のフォルムは、ひとつの側面では語れない社会の多様性を内包しています。
21世紀に入り、社会に綻びが生じてきました。巨大産業が世界市場を席巻し、格差は広がり、あらゆる地域の内外で紛争が勃発しています。 デカップリングは分離を意味する言葉です。環境問題解決のために経済成長とエネルギー消費を切り離して捉えることや、先進国と新興国の景気の分離など、新しい価値を示す経済用語としてこの言葉は利用されています。 これまで華やかな色彩と複雑な造形のコンビネーションを作品の核としてきた三枝によるデカップリングでは、色彩を分離し、立体性を分離し、絵画的アプローチと彫刻的アプローチの両立を分離します。 これは作家が大鉈を振るう覚悟で臨む新時代への構造改革です。そしてデカップリングによって、描線や輪郭や陰影の芸術的要素が逆説的に立ち昇ります。この試みは現代社会の要求と密接に繋がっているのです。
本展では平面と立体の両方の性質をどこかに宿しながら、分離させた作品十数点を展示いたします。この機会にぜひご高覧ください。皆様のご来廊をお待ちしております。


三枝聡(さえぐさ・さとし)
1963年生まれ、横浜出身。1988年東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業。1989年同研究生修了。近年の主な展示に第31回21+無限大展(目黒区美術館 2023)、となりの現代アート(リユースワークス FEI ART MUSEUM 2023)、MATERIAL LOVE(個展 ギャルリー・パリ 2022)、LOCATION(個展 ランチパッドギャラリー 2020)、アートな春フェス2019(入間市文化創造アトリエ・アミーゴ 2019)、トロ箱アート展(中部ガス名豊ギャラリー 2017)、レジデンス活動にBankART AIR(2019~2023)。

出典

作家・出演者三枝聡
会場eitoeikoえいとえいこ
住所
162-0805
東京都新宿区矢来町32-2
アクセス
神楽坂駅(東京メトロ東西線) 徒歩5分
牛込神楽坂駅(都営地下鉄大江戸線) 徒歩10分
江戸川橋駅(東京メトロ有楽町線) 徒歩12分
会期2023/11/04(土) - 25(土)
時間12:00-19:00
休み日、月曜日
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