SNOW Contemporaryでは2023年 8 月25 日(金)〜10 月7 日(土)まで倉知朋之介、竹久直樹による展覧会「逆襲」を開催いたします。
1997年生まれの倉知朋之介は、日常生活のなかで脈略なく発生する「可笑しさ」と、それを生じさせる事物の振る舞いに着目し、映像を軸としたインスタレーションを中心に制作を行なっています。 一方、1995年生まれの竹久直樹は、「撮影」という概念を通じて、インターネット普及以降のイメージやそれらをめぐる人間の意識とコミュニケーションの体系を考察し制作を行なっています。
この2人のアーティストは布施琳太郎のキュレーションによる「惑星ザムザ」(2022年、小高製本工業跡地、東京)に参加し注目を集めた若手作家です。 もともと彼らは現代美術というフィールドで作品を発表する以前から、Vine(2012年〜2017年)やTumblr(2007年〜)といった動画投稿アプリの黎明期に登場したソーシャルメディアのプラットフォームを主戦場として表現をしていました。そのような出自の中で、2人はインターネット上の表現に鍛えられながらも、現代美術の持つ批評性や、より深い思考を促す特性についてその可能性を追求しています。
本展「逆襲」では、2人が身体なきインターネット空間において「鍛えた体幹」を使い、言語化し得ない感情や感覚を視覚化する試みとなります。 2人はコンセプトや理念が先行し過ぎ、それを単に視覚化した現代美術作品に対して強い違和感を持つと言います。言い換えればそれはイメージが言語に隷属してしまうような状態とも言えるでしょう。本展では言語が優位性を持った表現に対し、イメージの豊かな可能性を追求している2人の「逆襲」と言えるのかもしれません。
アーティスト・ステートメント / 倉知朋之介・竹久直樹
逆襲 / Revenge
本展が取り扱うのは、感情のままならなさをどうするかということだ。感情は間違いなく自分の身体の中で起こっている。 だが形はなく、そのままでは他人に見せることができない。言葉に起こそうにもそれ自体にはならないし、一度言語化したものからイメージを起こしてしまえば、言語化できなかった感情はいつの間にか無かったことになる。
倉知・竹久のふたりはいずれも近年インスタレーションを主に手がけているが、はじめから作品の発表場所が実空間にあったわけではない。倉知はVine、竹久はTumblrと、 ふたりのルーツはともに「インターネット上の特定のプラットフォームで流通すること」が前提にあるような制作だった。
ふたりがこの制作を通じて鍛え上げたのは、つまるところ「体幹」なのだと思う。 インターネットがそもそも身体不在なのに、体幹としか表現できないような、何かである。今回は、自分の身体の中にあるものに言語化せずとも向き合う方法を、この体幹を通して検討してみたい。出来上がってくるものはおそらくすぐに言葉にはできないが、それゆえに豊かなものになるだろうと考えている。
1997年生まれの倉知朋之介は、日常生活のなかで脈略なく発生する「可笑しさ」と、それを生じさせる事物の振る舞いに着目し、映像を軸としたインスタレーションを中心に制作を行なっています。 一方、1995年生まれの竹久直樹は、「撮影」という概念を通じて、インターネット普及以降のイメージやそれらをめぐる人間の意識とコミュニケーションの体系を考察し制作を行なっています。
この2人のアーティストは布施琳太郎のキュレーションによる「惑星ザムザ」(2022年、小高製本工業跡地、東京)に参加し注目を集めた若手作家です。 もともと彼らは現代美術というフィールドで作品を発表する以前から、Vine(2012年〜2017年)やTumblr(2007年〜)といった動画投稿アプリの黎明期に登場したソーシャルメディアのプラットフォームを主戦場として表現をしていました。そのような出自の中で、2人はインターネット上の表現に鍛えられながらも、現代美術の持つ批評性や、より深い思考を促す特性についてその可能性を追求しています。
本展「逆襲」では、2人が身体なきインターネット空間において「鍛えた体幹」を使い、言語化し得ない感情や感覚を視覚化する試みとなります。 2人はコンセプトや理念が先行し過ぎ、それを単に視覚化した現代美術作品に対して強い違和感を持つと言います。言い換えればそれはイメージが言語に隷属してしまうような状態とも言えるでしょう。本展では言語が優位性を持った表現に対し、イメージの豊かな可能性を追求している2人の「逆襲」と言えるのかもしれません。
アーティスト・ステートメント / 倉知朋之介・竹久直樹
逆襲 / Revenge
本展が取り扱うのは、感情のままならなさをどうするかということだ。感情は間違いなく自分の身体の中で起こっている。 だが形はなく、そのままでは他人に見せることができない。言葉に起こそうにもそれ自体にはならないし、一度言語化したものからイメージを起こしてしまえば、言語化できなかった感情はいつの間にか無かったことになる。
倉知・竹久のふたりはいずれも近年インスタレーションを主に手がけているが、はじめから作品の発表場所が実空間にあったわけではない。倉知はVine、竹久はTumblrと、 ふたりのルーツはともに「インターネット上の特定のプラットフォームで流通すること」が前提にあるような制作だった。
ふたりがこの制作を通じて鍛え上げたのは、つまるところ「体幹」なのだと思う。 インターネットがそもそも身体不在なのに、体幹としか表現できないような、何かである。今回は、自分の身体の中にあるものに言語化せずとも向き合う方法を、この体幹を通して検討してみたい。出来上がってくるものはおそらくすぐに言葉にはできないが、それゆえに豊かなものになるだろうと考えている。
作家・出演者 | 倉知朋之介, 竹久直樹 |
会場 | SNOW Contemporary |
住所 | 106-0031 東京都港区西麻布2-13-12 早野ビル 404 |
アクセス | 六本木駅(東京メトロ日比谷線)2番出口 徒歩8分 広尾駅(東京メトロ日比谷線)4番出口 徒歩10分 乃木坂駅(東京メトロ千代田線, 小田急小田原線)5番出口 徒歩10分 表参道駅(東京メトロ千代田線, 半蔵門線, 銀座線, JR常磐線)A4・A5番出口 徒歩12分 |
会期 | 2023/08/25(金) - 10/07(土) |
時間 | 13:00-19:00 |
休み | 日、月、火、9/23 |
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