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超・不定期訪問/滞在制作 project《Nami Ita に、いた?いる!》Vol.05 蓮輪友子 滞在・公開制作『THEATER』

【移転】オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』

2023/01/08(日) - 02/06(月)

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"一年前に初めてトリゴヤを訪れた日、坂の上から所在地らしい場所にあるトタンで出来た建物の屋根が見えた時にすごく気持ちが高揚したのを覚えています。勝手に想像していた”展覧会の場所”とは全てが違い、それが魅力的で面白く笑いが止まりませんでした。入口が分かりづらい事も、中に入ると共同アトリエであるトリゴヤの芸術家たちの作品やその作りかけがひしめいている様子も、庭に転がる素材や道具も、のびのび育つ野菜や木々、そして奥に白い壁の展示空間のナミイタがあることも。
私は映像を撮り、それをもとに絵を描いては自分の絵の展示をするということをしているのですが、2014年にマドリードで映像作家が自身の作家活動の延長上で海外で出会う映像作家達の上映会を日本で開く” +” Puls という上映運動に感銘を受けて以来、私もそれを真似て出会った作家達の展覧会などを開いてきました。今回ナミイタでは滞在制作が出来、しかも周りには映像を映し出せる”屋外映画館”のような庭が広がっています。自分の絵と映像の展示を準備すると同時に出会った作家達の”映画祭”の準備ができないかと計画しています。会期の終盤にその”映画祭”が実現できましたら幸いです。"
(文責=蓮輪友子)

2021年の秋から続いている連続企画、超・不定期訪問/滞在制作project《Nami Ita に、いた?いる!》は今回で5回目を迎えます。企画名の通り、会期の前から終わりまで、不定期でトリゴヤ/ナミイタを訪れた各作家たちが小屋の内外に自らの作品を持ち込み、或いは新たにインストールし、特異な周辺環境も活かした複合的なインスタレーションを公開してきました。外壁のトタンや廂、樹木に植えこまれた黄色の養生材(山本麻世)、裏の雑木林で雑草に埋もれるグルーで覆われた自転車(藤巻瞬)、棕櫚の木に吊るされた巨大なガーゼ(前田梨那)、テグスで吊るされ、木々と共に揺れる漂白された鳥の骨と埋め込まれた多数のビー玉(金井聰和)など、vol. 01~04 で作家が残した痕跡は今も維持されています。
vol. 05でやってくる蓮輪も、これまでプロジェクトを実施してきた作家同様、展示を観に訪れたトリゴヤ/ナミイタの佇まいーー彼女が【勝手に想像していた”展覧会の場所”】との違いに、自身の創作を異なった次元へと展開させる可能性を感じたといいます。
京都市立芸大を修了後、さまざまなレジデンスを渡り歩きながら制作を続けた蓮輪は、作家として自身の撮影した身近な世界を夢のように歪ませた映像と、それを基に生み出される巨大なペインティングが国内外で高い評価を得ていますが、同時に友人知人を中心に他のアーティストの展示を企画するディレクターの一面を持ってもいます。
今回、蓮輪は会期中もナミイタへ訪問滞在しながら、小屋を撮影した映像と、映像を基に描いた自身のペインティングを展示すると同時に公開でそれらを追加で制作し、展示自体を拡大する試みを行います。そして、会期後半に実施予定の、蓮輪自身がディレクションする作家たちの映像を屋外で上映する「映画祭」の準備自体が、その中に組み込まれてゆきます。
スタジオで作られた絵画や映像をホワイトキューブで展示する、公開制作の成果をそのまま公開する、という型通りのプロセスで完結するのではない、作家の創作やディレクションの成立過程自体を提示する試みです。真冬のナミイタで展開される蓮輪の新たな試行錯誤を是非ご覧ください。
(文責=代表:東間嶺)

【プレスリリースPDF】
https://drive.google.com/file/d/1W6r6AmaidCBg6tmwg_DK4VCid1zg6kpG/view?fbclid=IwAR0VvePlF6OCgVld882cVgeimqQfGBUqOYKRkST6ePt9M661DGK0159r1zY

ーー 開催情報 ーー
■ 会期:2022年1月8日(日)→2月6日(月)
※金土日月オープン。火水木休み。
※ 会期後半は蓮輪のディレクションによる屋外映画祭を実施予定。日程は後日SNS発表でご確認下さい。
■ 時間:12時30分→20時
■ 会場:オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』
東京都町田市三輪町2036(アトリエ・トリゴヤ裏手)
徒歩=小田急線鶴川駅より徒歩約15分。バス=鶴川駅前3番乗り場より「奈良北団地」or「三菱ケミカル前」行き。
それぞれ『三輪入口』下車。バスを降り、目の前の坂を下りたすぐ右手の広場に建つ赤い掘っ立て小屋の奥。
トタン屋根の上に被さる古木が目印。地図は下部のQRコードをご参照下さい。
■ 入場:ドネーション500円
(蓮輪のペインティングと一体化した再入場用の半券、ナミイタ特製の木版画&ポストカード付き)
* 新型コロナウイルス感染症対策のため、ご入場時のマスク着用、手指消毒他のご協力をお願い致します。
* ギャラリー部分は土足禁止になりますので、マイスリッパがお勧めです(消毒済み共用品はあります)
■ 企画:東間嶺(TEL:090-1823-7330)
■ 協力:アトリエ・トリゴヤ、作庭工房
■ MAIL: [email protected]
■ URL: https://tinshacknamiita.org/
■ SNS: Twitter&FB→@Namiita2036
ーー ーー

訪問/滞在作家| 蓮輪友子 Tomoko Hasuwa
2006 京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。個人的な経験をもとに、身近な場所や旅先でスナップ写真のように撮影した数秒の短い動画を用いて絵画を制作している。近年は台北やオランダ・ロッテルダムの展覧会に参加し、国内外に活動の幅を広げている。また個人の活動と並行して、自身が海外を訪れた際に出会うアーティストの展覧会を日本で開く活動も続けている。
【主な個展、グループ展】
2022:『alpha』TURNER GALLERY(東京)
2021:『1FPS』Bohemian's Guild(東京)
『LICHT』YIRI ARTS(台北、台湾)
『Flicker』The White(東京)
2020:『FES』YIRI ARTS(台北、台湾)
2017:『LICHT』gallery 福果(東京)
2016:『LICHT』XPO(エンスヘデー、オランダ)
【グループ展】
2021: 「ART SEEDS HIRADO」平戸市内各所(長崎)
「X AKI」横浜市民ギャラリーあざみ野(神奈川)
2018: 「HOWLING PANCAKES」Showroom MAMA(ロッテルダム、オランダ)
2016: 「Super Hero」TETEM(エンスヘデー、オランダ)
2014: 「Take a chill pill」La farmacia(マドリッド、スペイン)
パブリック・コレクション:「自転車旅行」(大阪女学院高等学校収蔵)

出典

作家・出演者蓮輪友子
会場【移転】オルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』おるたなてぃぶ ほったてごや なみいた
住所
195-0054
東京都町田市三輪町2036
アクセス鶴川駅(小田急小田原線)南口 徒歩15分
鶴川駅より路線バスあり。3番乗り場より「奈良北団地」または「三菱ケミカル前」行きに乗車し、「三輪入口」下車。
会期2023/01/08(日) - 02/06(月)
時間12:30-20:00
休み火・水・木
観覧料ドネーション500円
(蓮輪のペインティングと一体化した再入場用の半券、ナミイタ特製の木版画&ポストカード付き)
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