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山水 -あるいはフロンティアの消滅- / Trans-regional Landscape / 山水跨域

TOTEM POLE PHOTO GALLERY

2023/05/16(火) - 28(日)

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Image 767
作者は、台湾のセメント企業による石灰石採掘の痕跡を長期間にわたって撮影し、産業中心のシフトや、政治的要因により、台湾、中国、それから東南アジアへ採掘現場の地理的拡大を記録してきた。産業の標準モデルは、国境を越えて影響を及ぼしている。その中、台湾企業の主な採掘方法は、採掘後の山が巨大でフラットな土台のような外観を与えるため、「削頂」工法と呼ばれている。企業側の視点からすれば、まさに自然を征服した人類への賛辞としているようだ。

展示では、4×5の大型カメラで撮影した写真を中心に、工事での消耗品リスト、現場の等高線図、採掘計画などの資料もおさめ、ビデオ映像を加えで構成する。2008年北京オリンピックの後、産業の中心が東南アジアへシフトしたため、その足跡を呈示する。それと同時に、「ゴーストタウン」と呼ばれる中国の奥地都市オルドスで撮影した空っぽのコンクリート住宅街の形姿も展示する。石灰石採掘で自然破壊の一途だが、それで得たものとしてのコンクリートは、オルドスでは人類にとって未曾有の葛藤と矛盾を見せてくれる。

この作品では、宋の時代を代表する絵画美術である「山水画」を模倣するような手法で表現した。古典的な美意識を伺いながらも、近代の町作りの需要に応えるため、生産での過酷な側面を露呈させたのを見取られる。都会人の見えないところで、新しい「山水」が越境し、ランドスケープが書き換えられていくのである。

企画 田 凱

Profile
楊 哲一
1981年台湾宜蘭県生まれの写真家
現職 台湾児童撮影芸術学会理事長
ドイツKUNSTLERHAUS BETHANIEN駐留アーティスト
流浪的撮影空間アートディレクター
TRUEiinバトミントンブランド創立者

学歴
国立台湾大学生物環境工学学科博士課程中退
国立成功大学資源工学学科修士課程卒業
国立台北科技大学土木工学学士卒業

個展
2020年、“山水-楊哲一 ” 台北市立美術館 台北 台湾
2019年、“搗蛋-楊哲一写真個展” 海馬迴光画廊 台南 台湾
2018年、“山水/造山-楊哲一写真個展” 清華大學芸術センター 新竹 台湾
2016年、“空城計-楊哲一写真個展” KUNSTLERHAUS BETHANIEN ベルリン ドイツ
2016年、“夢想家-台北藝術攝影博覽會特展”,華山芸文中心 台北 台湾
2014年、“蘭陽溪-楊哲一写真個展” 流浪的攝影空間 台北 台湾
2013年、“造山-楊哲一VS盧彥鵬写真デュアル展” 平等芸術中心 廈門 中国
2012年、“山水-楊哲一写真個展” 海馬迴光画廊,台南,台湾
2012年、“山˙海˙今-楊哲一VS李立中写真デュアル展” 八樓當代芸術画廊 台北 台湾
2011年、“重生-楊哲一写真個展” 田園画廊 羅東 台湾
2010年、“被遺忘的童年” 中央研究院生図美学空間 台北 台湾
2010年、“重生” 台中新光三越FNAC撮影走廊 台中 台湾
2010年、“重生” 台東糖廠 台東 台湾
2006年、“不確定的年代” 台北新光三越FNAC撮影走廊 台北 台湾

受賞
2015年、清里フォトアートミュージアム社会貢献賞
2013年、清里フォトアートミュージアムYoung Portfolio
2013年、TOP20中国コンテンポラリー写真新銳賞
2012年、桃源創作賞グランプリ
2011年、浙江麗水国際写真文化祭ベスト写真家賞
2010年、高雄賞入選
2009年、第七回桃源創作賞入選
2008年、第六回桃源創作賞入選
2007年、清里フォトアートミュージアムYoung Portfolio
2007年、第25回桃園美展入選
2007年、數位內容學院數位創作徵件
2006年、台北新光三越FNAC写真ギャラリー年度作家

コレクション
2013年、清里フォトアートミュージアム収蔵
2013年、国立高雄美術館収蔵
2012 年、国立高雄美術館収蔵
2012年、国立台湾美術館青年芸術家収蔵
2011年、中央研究院デジタルセンターにてデジタルコレクション
2007年、清里フォトアートミュージアム収蔵

出版
2016年、『邊境童話-小小攝影家的異想世界』
2011年、『Taiwan Photo台湾写真芸術博覧会』
2010年、『一座島の43種の旅行』
2010年、『1990年代以降の台湾においての批判的写実写真』
2009年、『台湾写真BAZAAR-台湾コンテポラリー写真家78人』

レクチャー
台湾国内外において高校、大学、写真協会および企業団体などで100回を超えるレクチャーを行った、
その中でも、TED’x tainanでのレクチャーが好評であった

その他職務など
2015年 TIVAC写真賞審査員
2015年 佛光大学社会科兼任講師
2012年 国立成功大学通識教育センター兼任講師
2012年 誠品コラム作家
2012年 中央研究院コンテポラリー写真芸術社指導教員

出典

作家・出演者楊哲一 / Yang Cheyi
会場TOTEM POLE PHOTO GALLERYとーてむ ぽーる ふぉと ぎゃらりー (トーテムポールフォトギャラリー)
住所
160-0004
東京都新宿区四谷4-22 第二富士川ビル 1F
アクセス
新宿御苑前駅(東京メトロ丸ノ内線)2出口 徒歩7分
曙橋駅(都営新宿線)A1出口 徒歩7分
新宿駅(JR)中央東口 徒歩19分
会期2023/05/16(火) - 28(日)
時間12:00–19:00
休み月曜日
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