SNOW Contemporaryでは2025年4月18日(金)から5月31日(土)まで、米澤柊の個展「泳ぐ目たち」を開催いたします。
弊廊では2回目の個展となる米澤は、美術家・アニメーターとして活躍する若手作家です。また、日本で初開催となるLVMH Métiers d’Artのアーティスト・イン・レジデンスプログラムにおいて多数の候補者の中から選出された注目度の高いアーティストの一人です。
昨年の個展「うみの皮膚、いないの骨」では、生命の誕生以降、生命のあり方が多様な形に進化したことに着目し、太古から連なる海の生命から、未来の「アニマ」(魂)を持つ人々と世界の関係や、言葉の先の新しいコミュニケーションを模索しました。
本展「泳ぐ目たち」はアニメーションにおける残像表現の技法「オバケ」に着目した『オバケのスクリーンショット』シリーズで構成された展覧会となります。 2021年から制作が続けられている同シリーズ名の「オバケ」とは、アニメーションにおいては「生」を与えるという残像表現の技法であり、言葉としては「死」を想起させるものであるという、この相対する「生と死」のイメージが内包されています。これは、作家自身の生命の循環の不思議や生と死についての根源的な問いにも深くつながっているのです。
本展では、米澤が「見ること」の拡張が進んだとき、心と身体はどのように変化していくのかを想像し生み出した「泳ぐ目」から着想を得ています。
米澤は、まだ見ぬ未来において人間の肉体も、アニメーションキャラクターがもつ様々な身体のように、魂と肉体が光と影を受け入れ、やがて空気に漂うように透明となっていく進化後の世界に想いを馳せます。
本展は、米澤柊が魂と身体、生命の進化を、「見る」ことの 進化という視点から、その先にある身体のかたちを探る展覧会となっています。
本個展では、米澤のオリジナル作品6点、プリント作品3点を含め、全て新作で構成される予定です。
この機会に是非米澤柊の現在地点をご体感ください。
*アーティスト・ステートメント
米澤柊
私たちは、どのように「見る」ことが進化していくのだろうか。
視覚情報は単なる網膜への刺激ではなく、日常に溶け込んだデジタルツールやiPhoneのスクリーンの向こう側、そして現実の記憶の残像が交差することで、新たな「見る」行為を生み出している。目を閉じても、あったりなかったりするイメージや映像が浮かぶように、私たちの視覚はすでに物理的な光だけに依存するものではなくなった。
この「見ること」の拡張が進んだとき、心の身体はどのように変化するのか。身体中が目になり、やがて「私」そのものが目になる未来が来るのだろうか。
そんな未来の生きものを想像する。「泳ぐ目」──自身が2024年に描いたこの絵は、今知っている生物の形がさらに進化した後の断片的な描き起こしであり、生物の系統樹の境界を形取る中で生まれたアニメの絵でもある。
身体の外殻が進化し、表面が退化したその先にも、目は光がある限りきっと必要であり続ける。しかし、それはただの器官ではなく、身体そのものへと変化していくのではないか。人間が消え去った後の地球の環境は、今とは異なり、乾燥もなく、あたたかくもないかもしれない。その中で魂はただ漂い、新しい視覚を持った存在になるのかもしれない。
ディスプレイに流れるアニメーションを見て、細く強い身体に、弱く美しい身体に、あるいは何か別の存在になりたいと思ったことはないだろうか。
人間の肉体は思っているよりもやわらかく、やがて透明へと変化していく。しかし、それはネガティヴな変化ではなく、自然とともに進むポジティブな進化だ。透明になった肉、より柔らかくなった骨。支える構造が変わることで、魂もまた変容する。
空洞の魂は、今もつ瞳孔のように光と影を受け入れる。そして目は、単なる記号ではなく、身体そのものへと変わっていく。
本展は、2021年頃から制作している「オバケのスクリーンショット」シリーズの展覧会である。
「いないがいる」──魂と時間の境界としてのアニメーションのオバケを描きおこし、「見る」ことの進化、その先にある身体のかたちを探る。
弊廊では2回目の個展となる米澤は、美術家・アニメーターとして活躍する若手作家です。また、日本で初開催となるLVMH Métiers d’Artのアーティスト・イン・レジデンスプログラムにおいて多数の候補者の中から選出された注目度の高いアーティストの一人です。
昨年の個展「うみの皮膚、いないの骨」では、生命の誕生以降、生命のあり方が多様な形に進化したことに着目し、太古から連なる海の生命から、未来の「アニマ」(魂)を持つ人々と世界の関係や、言葉の先の新しいコミュニケーションを模索しました。
本展「泳ぐ目たち」はアニメーションにおける残像表現の技法「オバケ」に着目した『オバケのスクリーンショット』シリーズで構成された展覧会となります。 2021年から制作が続けられている同シリーズ名の「オバケ」とは、アニメーションにおいては「生」を与えるという残像表現の技法であり、言葉としては「死」を想起させるものであるという、この相対する「生と死」のイメージが内包されています。これは、作家自身の生命の循環の不思議や生と死についての根源的な問いにも深くつながっているのです。
本展では、米澤が「見ること」の拡張が進んだとき、心と身体はどのように変化していくのかを想像し生み出した「泳ぐ目」から着想を得ています。
米澤は、まだ見ぬ未来において人間の肉体も、アニメーションキャラクターがもつ様々な身体のように、魂と肉体が光と影を受け入れ、やがて空気に漂うように透明となっていく進化後の世界に想いを馳せます。
本展は、米澤柊が魂と身体、生命の進化を、「見る」ことの 進化という視点から、その先にある身体のかたちを探る展覧会となっています。
本個展では、米澤のオリジナル作品6点、プリント作品3点を含め、全て新作で構成される予定です。
この機会に是非米澤柊の現在地点をご体感ください。
*アーティスト・ステートメント
米澤柊
私たちは、どのように「見る」ことが進化していくのだろうか。
視覚情報は単なる網膜への刺激ではなく、日常に溶け込んだデジタルツールやiPhoneのスクリーンの向こう側、そして現実の記憶の残像が交差することで、新たな「見る」行為を生み出している。目を閉じても、あったりなかったりするイメージや映像が浮かぶように、私たちの視覚はすでに物理的な光だけに依存するものではなくなった。
この「見ること」の拡張が進んだとき、心の身体はどのように変化するのか。身体中が目になり、やがて「私」そのものが目になる未来が来るのだろうか。
そんな未来の生きものを想像する。「泳ぐ目」──自身が2024年に描いたこの絵は、今知っている生物の形がさらに進化した後の断片的な描き起こしであり、生物の系統樹の境界を形取る中で生まれたアニメの絵でもある。
身体の外殻が進化し、表面が退化したその先にも、目は光がある限りきっと必要であり続ける。しかし、それはただの器官ではなく、身体そのものへと変化していくのではないか。人間が消え去った後の地球の環境は、今とは異なり、乾燥もなく、あたたかくもないかもしれない。その中で魂はただ漂い、新しい視覚を持った存在になるのかもしれない。
ディスプレイに流れるアニメーションを見て、細く強い身体に、弱く美しい身体に、あるいは何か別の存在になりたいと思ったことはないだろうか。
人間の肉体は思っているよりもやわらかく、やがて透明へと変化していく。しかし、それはネガティヴな変化ではなく、自然とともに進むポジティブな進化だ。透明になった肉、より柔らかくなった骨。支える構造が変わることで、魂もまた変容する。
空洞の魂は、今もつ瞳孔のように光と影を受け入れる。そして目は、単なる記号ではなく、身体そのものへと変わっていく。
本展は、2021年頃から制作している「オバケのスクリーンショット」シリーズの展覧会である。
「いないがいる」──魂と時間の境界としてのアニメーションのオバケを描きおこし、「見る」ことの進化、その先にある身体のかたちを探る。
| 作家・出演者 | 米澤柊 |
| 会場 | SNOW Contemporary |
| 住所 | 106-0031 東京都港区西麻布2-13-12 早野ビル 404 |
| アクセス | 六本木駅(東京メトロ日比谷線)2番出口 徒歩8分 広尾駅(東京メトロ日比谷線)4番出口 徒歩10分 乃木坂駅(東京メトロ千代田線, 小田急小田原線)5番出口 徒歩10分 表参道駅(東京メトロ千代田線, 半蔵門線, 銀座線, JR常磐線)A4・A5番出口 徒歩12分 |
| 会期 | 2025/04/18(金) - 05/31(土) |
| 時間 | 13:00-19:00 |
| 休み | 日曜日、月曜日、火曜日、5月3日(土) |
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