中野岳 個展「山を下す」 / Gaku Nakano solo exhibiton "Bringing the Mountain Down"
Token Art Center
2024/11/23(土) - 12/22(日)
イベント/Events
オープニングパーティ/ Opening party
2024.11.24(Sun)17:00〜19:00
展覧会紹介/ Introduction
Token Art Centerでは、2024年11月23日より中野岳個展「山を下す」を開催します。
中野は、これまで世界各地に滞在しながらその土地々々に存在する規範、習俗、儀式などと向き合い、一見固定化されてしまっているように思われるそれらのルールを流動化させ、変容する可能性のあるものとして作品中で展開してきました。遊びや連想ゲームのような発想、自身の遠い記憶などを大胆に挿入させることで、既存の固定観念を逸脱させながら、新たな物語を醸成していきます。
本展「山を下す」は、数年前に亡くなった中野自身の父の死にはじまります。その後行った葬儀では実感を持つことができず、本当の意味で人を弔う行為とはどういうものなのか、中野は考えたといいます。ところで、現代の葬儀において行う一連の行為は定型化されていて、ある種のルールのように捉えられるかもしれません。形骸化した弔いをいかに流動化させ自身のこととして受け止めることができるのか。中野の過去作から本作までを見通すと、中野にとっての制作とは自身を含む現代を生きる人々にとって、疎外化されてしまった様々な行為を自身の生の中で作り替えて、いかに捉え直すことができるのかの試みだともいえるかもしれません。作り替え変容させるという制作行為が、個別の生へと繋がっていくのでしょう。
本展は、2023年12月に愛知で開催された個展「山が下る」をベースに新作を追加し再構成した内容となっています。
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突然父の背中を思い出した。極端に丸まって痩せ細った背に隆々と背骨が浮き出て、か弱さと偉大さが倒錯していた光景。私に岳と名付けるほど山に憧れ続けた男は、願いを叶えるべくして、死の直前に山脈の一部となったようだった。
それは数年前の死をやっと消化したという暗示かもしれず、本当の意味で弔いを出せるような気分になったことを察して、興奮したのを覚えている。弔いにおける時間の移ろいを愛でる方法を探していると、「山が下る」という行為に行き着いた。
中野岳
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作家略歴/Biography
中野 岳 Gaku Nakano
1987年 愛知県生まれ
東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
シュテュットガルド国立美術大学 ディプロマ課程修了
個展
2023年 「山が下る」 ギャラリーN (愛知)
2022年 「棒馬棒」 ギャラリーN (愛知)
2020年 「Relational Dialogue」 Token Art Center (東京)
2015年 「Somehow the mosaic looks nice.」 児玉画廊 (京都)
主なグループ展
2023年 「TUULETUS! taide-tunne-urheilu」Lapua Art Museum (フィンランド)
2018年 「Rezepte für währenddessen und danach」Neuer Kunstverein Aschaffenburg (アシャッフェンブルグ, ドイツ)
2017年 「Zufällige Wiedergabe」Galerie Interart (シュテュットガルド, ドイツ)
2016年 「Bauerwartungsland」Vorderen Gasse 14 und 16 (ヴェルデンスハイム, ドイツ)
2015年 「Behind the traces」Kunstraum Kreuzberg (ベルリン, ドイツ)
2014年 「藝大AM+香川」香川県立ミュージアム (香川)
オープニングパーティ/ Opening party
2024.11.24(Sun)17:00〜19:00
展覧会紹介/ Introduction
Token Art Centerでは、2024年11月23日より中野岳個展「山を下す」を開催します。
中野は、これまで世界各地に滞在しながらその土地々々に存在する規範、習俗、儀式などと向き合い、一見固定化されてしまっているように思われるそれらのルールを流動化させ、変容する可能性のあるものとして作品中で展開してきました。遊びや連想ゲームのような発想、自身の遠い記憶などを大胆に挿入させることで、既存の固定観念を逸脱させながら、新たな物語を醸成していきます。
本展「山を下す」は、数年前に亡くなった中野自身の父の死にはじまります。その後行った葬儀では実感を持つことができず、本当の意味で人を弔う行為とはどういうものなのか、中野は考えたといいます。ところで、現代の葬儀において行う一連の行為は定型化されていて、ある種のルールのように捉えられるかもしれません。形骸化した弔いをいかに流動化させ自身のこととして受け止めることができるのか。中野の過去作から本作までを見通すと、中野にとっての制作とは自身を含む現代を生きる人々にとって、疎外化されてしまった様々な行為を自身の生の中で作り替えて、いかに捉え直すことができるのかの試みだともいえるかもしれません。作り替え変容させるという制作行為が、個別の生へと繋がっていくのでしょう。
本展は、2023年12月に愛知で開催された個展「山が下る」をベースに新作を追加し再構成した内容となっています。
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突然父の背中を思い出した。極端に丸まって痩せ細った背に隆々と背骨が浮き出て、か弱さと偉大さが倒錯していた光景。私に岳と名付けるほど山に憧れ続けた男は、願いを叶えるべくして、死の直前に山脈の一部となったようだった。
それは数年前の死をやっと消化したという暗示かもしれず、本当の意味で弔いを出せるような気分になったことを察して、興奮したのを覚えている。弔いにおける時間の移ろいを愛でる方法を探していると、「山が下る」という行為に行き着いた。
中野岳
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作家略歴/Biography
中野 岳 Gaku Nakano
1987年 愛知県生まれ
東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
シュテュットガルド国立美術大学 ディプロマ課程修了
個展
2023年 「山が下る」 ギャラリーN (愛知)
2022年 「棒馬棒」 ギャラリーN (愛知)
2020年 「Relational Dialogue」 Token Art Center (東京)
2015年 「Somehow the mosaic looks nice.」 児玉画廊 (京都)
主なグループ展
2023年 「TUULETUS! taide-tunne-urheilu」Lapua Art Museum (フィンランド)
2018年 「Rezepte für währenddessen und danach」Neuer Kunstverein Aschaffenburg (アシャッフェンブルグ, ドイツ)
2017年 「Zufällige Wiedergabe」Galerie Interart (シュテュットガルド, ドイツ)
2016年 「Bauerwartungsland」Vorderen Gasse 14 und 16 (ヴェルデンスハイム, ドイツ)
2015年 「Behind the traces」Kunstraum Kreuzberg (ベルリン, ドイツ)
2014年 「藝大AM+香川」香川県立ミュージアム (香川)
作家・出演者 | 中野岳 |
会場 | Token Art Center (トークンアートセンター) |
住所 | 131-0032 東京都墨田区東向島3-31-14 |
アクセス | 曳舟駅(東武伊勢崎線〔スカイツリーライン〕, 亀戸線)西口 徒歩10分 東向島駅(東武伊勢崎線〔スカイツリーライン〕) 徒歩10分 京成曳舟駅(京成押上線)文化センター口 徒歩13分 |
会期 | 2024/11/23(土) - 12/22(日) |
時間 | 12:00-19:00 |
休み | 月曜日から金曜日 |
観覧料 | ¥500 with tea |
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