〈戦争の惨禍〉は、スペインの芸術家フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828年)が制作した版画集です。1808-14年に戦われたスペイン独立戦争に取材し、戦いの光景やその中で苦しむ民衆の姿、そして政治風刺を主題としています。ゴヤは、フランス軍の暴挙に対するスペイン民衆の抵抗という図式を超え、戦争という非常事態に生み出される様々な暴挙や愚行を驚くほど冷静に、かつ仮借なく捉えました。人間の抱える深淵なる闇の世界を抉り出している点で、時代を超越した普遍的なメッセージを放つ傑作といえるでしょう。
本連作はゴヤの存命中には公開されず、1863年になってようやく、80点からなる初版が出版されました。国立西洋美術館は1993年度にその初版を収蔵、以降多くの場面を様々な機会に展示してきました。また2017年度には、番号が振られながら初版には含まれなかった2点の作品も収蔵しています。しかし当館では、これらのうち半数近い37点をこれまでに展示したことがありません。そこで本展では、連作全点と連作外の2点を合わせた計82点を披露、版画集の全像をご紹介します。
ゴヤが生きた時代から二世紀が経った現在でもなお、世界各地で戦争の絶えることはなく、犠牲となる人々がいます。ゴヤが銅版に刻んだ、時に目を逸らしたくなるような悲劇は、遠い昔の出来事ではなく、我々のアクチュアルな問題でもあるのです。真理や真実、正義が歪められ、文明の闇が露呈した時、我々は何をすべきなのか、根源的な問いを投げかける作品と向かい合ってみたいと思います。
(国立西洋美術館公式サイトより)
本連作はゴヤの存命中には公開されず、1863年になってようやく、80点からなる初版が出版されました。国立西洋美術館は1993年度にその初版を収蔵、以降多くの場面を様々な機会に展示してきました。また2017年度には、番号が振られながら初版には含まれなかった2点の作品も収蔵しています。しかし当館では、これらのうち半数近い37点をこれまでに展示したことがありません。そこで本展では、連作全点と連作外の2点を合わせた計82点を披露、版画集の全像をご紹介します。
ゴヤが生きた時代から二世紀が経った現在でもなお、世界各地で戦争の絶えることはなく、犠牲となる人々がいます。ゴヤが銅版に刻んだ、時に目を逸らしたくなるような悲劇は、遠い昔の出来事ではなく、我々のアクチュアルな問題でもあるのです。真理や真実、正義が歪められ、文明の闇が露呈した時、我々は何をすべきなのか、根源的な問いを投げかける作品と向かい合ってみたいと思います。
(国立西洋美術館公式サイトより)
作家・出演者 | フランシスコ・デ・ゴヤ |
会場 | 国立西洋美術館 (The National Museum of Western Art, Tokyo, 국립서양미술관, 国立西洋美术馆) |
住所 | 110-0007 東京都台東区上野公園7-7 |
アクセス | 上野駅(JR)公園口出口 徒歩1分 京成上野駅(京成電鉄) 徒歩7分 上野駅(東京メトロ銀座線, 日比谷線) 徒歩8分 |
会期 | 2024/02/27(火) - 05/26(日) |
時間 | 9:30-17:30 ※金曜日、土曜日、4月28日[日]、4月29日[月・祝]、5月5日[日・祝]、5月6日[月・休]は20:00まで開館 ※入館は閉館の30分前まで |
休み | 月曜日、5月7日(火) ※ただし、3月25日(月)、4月29日(月・祝) 、4月30日(火)、5月6日(月・休)は開館 |
観覧料 | 一般 500円 大学生 250円 高校生以下及び18歳未満 無料(学生証または年齢の確認できるものをご提示ください) 65歳以上 無料(年齢の確認できるものをご提示ください) 心身に障害のある方及び付添者1名 無料(入館の際に障害者手帳をご提示ください) ※本展は常設展の観覧券または企画展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?――国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」(3月12日(火)~5月12日(日))観覧当日に限り、同展観覧券でご覧いただけます。 |
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