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TARP vol.4 CITY/街

亀戸アートセンター

2024/01/12(金) - 24(水)

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亀戸アートセンターはZINE「TARP Vol.4 CITY/街」出版記念のグループ展を開催します。
ルイゾナ、半袖、海老沢の3人の絵描きが主宰しているZINE「TARP」は、2020年の創刊から年に1度のペースでこれまでにVol.3まで刊行されています。
SNSで知り合い意気投合したルイゾナと半袖は、2019年に二人展を開催し、その後また二人で展示をしようと計画していた矢先にコロナ禍に入り、その機会を失います。展示ができないならその代わりにZINEを作ろうという話になり、以前から交流のあった海老沢も仲間に加わり「TARP」の活動がスタートしました。
運営の3人で気になる作家を選び、その作家たちが毎号決められたテーマに沿って描いた絵を載せていくスタイルのこのZINEには、アーティストステートメントや作品説明、その他のテキストは無く、淡々と作家たちの絵だけが並んでいます。
「いろいろな立場の絵を描く人たち、例えば絵で生計を立てている人、絵で人気者になりたい人や、そうでないたまに絵を描く人、絵がメインではなく作品の一部に絵を使う人、そういった様々な人がいながら「絵」というものが中心に集まる、それを続けていくのが目的」というルイゾナの言葉から、文字を極力排除したことで先入観や情報のない「絵」の存在だけを浮き彫りにして提示していきたいという意図が読み取れ、また、”絵を描いている”という一つ共通点のみで集まった絵描きたちが、それぞれの立場や様々なしがらみから少し距離を置き、気軽に出入りのできる場を設けたいという3人の思いも見出すことができます。
日差しや雨が防げる休憩所、憩いの場というイメージから名付けられたZINE「TARP」が、その活動を続けていくことで、文字通り、屋根だけがあって壁がなく風通しの良い、絵描きににとってもそれを見るものにとっても「絵」を通して、そこに集まる人と人が緩やかにつながるサードプレイスとしての役割を担っていくことを期待しています。
本展では「TARP Vol.4 CITY/街」の刊行に合わせ、掲載されている11人の参加作家たちがそれぞれの思う「CITY/街」を描き下ろした原画が並びます。
この機会にぜひご高覧ください。

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【作家プロフィール】

■ 海老沢竜/農家
世田谷で農業をしながら日常の記録として絵を描いている。
Twitter : https://twitter.com/ebisawa_ryo
Instagram : https://www.instagram.com/ebisawa_ryo
Threads : @ebisawa_ryo

「CITY/街」テーマ
絵を描くときは20代の前半に下北沢に向かう小田急線の電車の中でフィッシュマンズを聴いたことをよく思い出します。テーマであるcityに思いを寄せると東京の夕方が頭に浮かんできました。現在の東京と記憶の中にある曖昧な東京が交錯するようなイメージを作品に込めました。

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■ 春日井さゆり
1987年名古屋市生まれ
名古屋市立工芸高等学校デザイン科卒
美学校造形基礎ⅼ修了
手や足、視界に写る身体、
身の回りのものや手の内で起こること、
形と線を大事に描きます。
Instagram : https://www.instagram.com/sayuri122
X : https://twitter.com/sayuri122

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■ 中村 美和子(なかむら みわこ)/ 画家
兵庫県出身、佐賀市在住。日々のスケッチをもとに絵画を制作しています。近年の主な展示に「定住」(Artist Cafe Fukuoka)、「小さめワーク、うその山」(PERHAPS)、「切られてる木」(SAGA-DAI-HATSU ART PROJECT)など。
Instagram : https://www.instagram.com/jugemgirl

「CITY/街」テーマ
「ただ自然があるというだけで心は落ち着かない。安心できるのは、ある程度整備された散歩道である」というのが、ここ1、2年の気づきでした。ある場所が街であるかそうでないかは、相対的な判断によるのだな〜というのを常々実感していたので、テーマである街を考える際に、hにとまずどこで街のジャッジをするかを決めてみました。人のいない場所で誰にも管理されずにしげった草木と、道路に面し揃って立つ植え込みがどちらも同じ植物という生き物であることが不思議です。今回は、街とは、人間の居心地向けに整備される「植え込み」のことだ、ということにしました。

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■ ナカムラ ミサキ / イラストレーター
1995年生まれ。2017年に美術大学を卒業後、作家活動を開始。
絵を描くときだけ両利き。頭が平な人間の絵が特徴
Instagram : https://www.instagram.com/msknkmr3

「CITY/街」テーマ
あまり自分に馴染みのない街の、あるかもしれない風景と、いるかもしれないねこを描きました。

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■ リダヲ
東京を中心に活動している。
人を描くと目が虚ろになります。
絵を描けることがうれしい。
もっといろいろ描きたい。
Instagram : https://www.instagram.com/ri_da_wo/

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■ ミトミルルイエ/資本主義社会の犬
ぼんやりとした作風でぼんやりとしたメッセージを表現しています。
X : https://twitter.com/rlyea
Instagram : https://www.instagram.com/rlyeachan

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■ 霜田哲也
94年大阪うまれ。京都嵯峨美術大学版画学科卒業。現在、東京を中心に活動。
主に印刷物を中心としたメディアに於ける既存のイメージを引用し、お笑いに於ける「モノボケ」に近い感覚として、暴力的に新たな文脈を生み出す。傍にアートブック等多数制作。
Instagram : https://www.instagram.com/cinderella2000studio/

「CITY/街」テーマ
蔡力sが6年ほど前から書き留めていた小説(或いは手記)を元に、街と町との間にあり生まれる曖昧な感情とそれらを取り巻く様々なモチーフたち、抽象的な現象と実像としてのキーワードを幾つかの線で結ぶ事によって浮かび上がる名前のつけようのない事象をまとめるためのプロジェクトみたいな感覚です。

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■ ルイゾナ
1990年生まれ、東京在住
2020年からTARPを開始
ぼんやりとした記憶の断片を切り貼りして絵を作ります。
Instagram : https://www.instagram.com/louiszona_/

「CITY/街」テーマ
ラジオや音楽を聞きながら散歩するのが日課で、その体験をテーマとしました。
漫画の風景コマを雑にトレースしたドローイングをコピーした紙を元素材として、色を塗ったり切り貼りして、存在しない街での散歩のイメージを作ろうとしました。
ZINE・TARPに掲載した作品はフォトショップで切り貼りしたデジタルコラージュで、展示作品は木製パネル上に紙を切り貼りしたアナログコラージュです。

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■ 生きるのだ
実在するものとしないものの中間を描いています
Instagram : https://www.instagram.com/_letsgogang_/

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■ 半袖
趣味の美術鑑賞が高じて絵を描き始めた会社員です。
2019年のルイゾナさんとの二人展〈Promnerd〉で作家活動をスタートしました。

X : https://twitter.com/hansodet
Instagram : https://www.instagram.com/hansodenoe

「CITY/街」テーマ
今回、TARP vol.4 のテーマが〈CITY/街〉ということで、シティ・ポップからインスパイアされて「CITY & COP」を描いてみました。お巡りさんってある種、街の特異点だと以前から思っていて、何でもない風景やいつもの見慣れた街角にも、お巡りさんが立っているとそこに何か特別な意味が生まれる気がします。
空き地や公園に立っていれば、たちまちミステリアスなゾーンに。おしゃれなカフェなんかにいれば、そのおしゃれさが一気に台無しに。なぜそこに、お巡りさんが…?
当たり前の景色は、実は当たり前ではないのかも知れない。という意識の有りようを呼び起こすため、あらためて「街を見る」ための装置として、三枚の絵でお巡りさんに立ってもらいました。お巡りさん、いつも僕たちの街を守ってくれてありがとう。お巡りさん、お相撲さん、あとおいなりさん。その特殊な呼び方は何なんだ。いつもそう思っています。

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■ 須藤はる奈
2021年 個展「Magic Gone」「THE DAY BEFORE」
2022年 個展「Secret Track」「Magic Gone 2」
Instagram : https://www.instagram.com/soujoh_

作家ステートメント
主にモノクロームの人物像を描いています。私が考えているのは、これまで他者視点で多く語られてきた「女の子」のアイコンを自らの文脈や解釈で纏う人のことであり、その上で好きに生きていくやり方についてです。

【期間限定プリント】

ZINE「TARP Vol.4 CITY/街」出版記念のグループ展の会期中、お持ちいただいたTシャツ、ロンT、パーカー、シャツ、布バッグなどの布もの(綿100%)にその場でプリントするイベントも開催します。
デザイン色 : 画像参照 (絵 : 春日井さゆり デザイン : 半袖)
サイズ : 21 × 29 cm
時間 : 15分くらい
料金 : 2000円
※インク擦れや位置ずれする場合もございます。
※多少、ロンT 1500円、Tシャツ800円、布バッグ200円〜のご用意あります。

出典

作家・出演者海老沢竜, 春日井さゆり, 中村美和子, ナカムラミサキ, リダヲ, ミトミルルイエ, 霜田哲也, ルイゾナ, 生きるのだ, 半袖, 須藤はる奈
会場亀戸アートセンターかめいど あーと せんたー (Kameido Art Center)
住所
136-0071
東京都江東区亀戸9-17-8 KKビル 101
アクセス
東大島駅(都営新宿線)大島口 徒歩12分
亀戸水神駅(東武鉄道亀戸線) 徒歩12分
亀戸駅(総武線)東口 徒歩20分
会期2024/01/12(金) - 24(水)
時間平日 16:00-22:00
土日 13:00-19:00
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